映画マニアが選ぶ!10年間で最高に面白い映画10本!話題作に迎合しない信念の審査員が選出!
映画専門誌「映画秘宝」が2000年から2010年までの10年間(ゼロ年代)で最高に面白い映画10本を、同誌が信用する男女約50名のマニアックで個性的な面々からのアンケートを元に選び抜いた。
審査員には中川翔子をはじめ、辛酸なめ子、鳥居みゆきなどの一癖あるタレントのほか、作家、漫画家、監督、童貞など、マニアックな層から絶大な人気を誇る顔触れが勢ぞろいしている。しかも彼らは「意味のある、重要な映画? ざっけんじゃねえよ!」と昨今のシネコンブームやテレビ屋映画と呼ばれる話題作に迎合しない信念の持ち主ばかり。そんな彼らの選ぶベストムービーとは?
第1位に選ばれたのは、ゼロ年代最大の衝撃作として評価された映画『殺人の追憶』。いまや韓国の名監督であるポン・ジュノの日本ブレイク作で、韓国犯罪史上最大の謎とされる連続婦女暴行殺害事件を題材にしたサスペンス。ポン・ジュノ監督と主演のソン・ガンホは、同誌の読者から絶大なる支持を得ているだけあって、当然の結果といえる。第2位のトム・クルーズ主演映画『宇宙戦争』は「衝撃の人間踊り喰い!」(安里麻里)、第3位の映画『トゥモロー・ワールド』は「こんなオレでも人類のために役立つ活躍をして死にたいと思わせる映画」(古泉智浩)、との評価があった。
ここまでのラインナップを見ても、本誌ならではの着眼点によって選ばれたことがわかり興味深い。そのほかにも第5位の映画『デス・プルーフ in グラインドハウス』は「ゾーイ・ベルにけられたい」(古澤健)、第6位の映画『愛のむきだし』は「パンチラ写真は文化遺産として見直すべきだと思います」(梅澤嘉朗)など、一風変わった選出理由も面白い。そのほか、『少林サッカー』『グラン・トリノ』『ダークナイト』『アポカリプト』『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』が何位でどう評価されているのかは、本誌を読んでのお楽しみだ。
これらのランキングは、2000年問題に始まり、テロ、戦争、デフレ不況といったデタラメな10年を象徴したランキングになっていると同誌は分析している。そして最後に、「時代のカウントが一桁あがる次の10年も(良い方向か悪い方向にかはいざ知らず)、絶えず時代は変わるものだ。そんな中で映画館の中にこそデタラメな真理があったっていいはずだ」と結んでいる。このほか、ゼロ年代ベスト男優、女優、監督の発表もあり、興味深いラインナップになっている。(12月21日より発売の「映画秘宝」より)