メル・ギブソン、撮影のために受刑者を移送して怒りを買う
メル・ギブソンが、新作映画『ハウ・アイ・スペント・マイ・サマー・バケーション』(原題)の撮影のためにメキシコの刑務所から300人もの受刑者を別の施設へ移したことで、受刑者やその家族たちの大きな反感を招いてしまった。この刑務所はメキシコ湾に面するベラクルス州のイグナシオ・アジェンデ刑務所で、ここに収監されている受刑者たちの一部が、撮影のため別の4つの刑務所へ移送されることになった。2009年の12月には、ベラクルス州知事が地元メディアに対し、「われわれの友人であるメル・ギブソンの素晴らしい製作活動のために、一部刑務所が空けられる」と語っていたが、それを知った受刑者の家族たちは大反対。「食べ物や清潔な洋服を差し入れするのに遠くなってしまう」「家族が遠くへやられるのはメル・ギブソンのせいだ」「彼らは動物じゃない」など、怒りの声が高まっている。
メル監督は2006年の映画『アポカリプト』をベラクルス州で撮影し、その後も地元のチャリティー基金などへ寄付を行っていることもあり、この地とは縁が深いだけに、思ってもいない反感を買ってしまったようだ。