西田敏行、マット・デイモンの助演男優賞ノミネートは「僕の教えの通り」!?
3日、東京・シネマート六本木にて、映画『インビクタス/負けざる者たち』のトークイベントが行なわれ、俳優の西田敏行と写真家の浅井愼平が登場、豪快に映画ヒット祈願の豆まきをした。
本作は、ラグビーを通して、ネルソン・マンデラ元南アフリカ共和国大統領(モーガン・フリーマン)の姿を描く作品だが、「ただのラグビー映画ではありません」とまず西田がけん制。「マンデラは、27年も投獄されて、いわれなき差別の中で暮らしてきた人。とてもじゃないけど、普通なら差別してきた相手を『許してなるものか』と思いますよね。でも、マンデラは許す。許すことのできる人間の英知は素晴らしい」とかなり感動した様子で語った。
さらに「マンデラがいっぱい増えたら、戦争がなくなるぞ、という気持ちです」とかみしめるように西田。その言葉を受けて、浅井が「許すということは、信じるということ。人は人を信じるというところでしか、幸福にはなれない。混迷している時代の中で、行き先を見失っている人が多い。でも真っすぐで、純で、熱いものが世界を変えるのだと、改めて気付きました」と続けると、会場には感慨深げにうなずく人々の姿も多く見られた。
そんな中、本作に関するうれしいニュースが飛び込んできた。第82回アカデミー賞に、主演のフリーマンと、助演のマット・デイモンが、それぞれノミネートされたという。その知らせを聞いた西田は、「フリーマンは1937年、浅井さんと同じ年の生まれ。僕より10年上の先輩が熱い仕事をしてくださっているので、まだまだ世の中に対して希望が持てますね」と拍手。デイモンに関しては、「僕の教えた通りよくやってくれているな、と思います」とちゃめっけたっぷりに答え、会場の笑いを誘った。
本作は、1995年、アパルトヘイトの余波がまだ残る南アフリカ共和国で、同国黒人初の大統領となったネルソン・マンデラ(フリーマン)が、ラグビー・ナショナルチームのキャプテン(デイモン)と共に、国を一つにまとめあげていく実話を基にした感動作。同年開催のラグビーワールドカップにおいて、まさにタイトル通り「インビクタス(ラテン語で不敗の意味)」なチームの快進撃を、名匠クリント・イーストウッド監督がイキイキと描く。
映画『インビクタス/負けざる者たち』は2月5日より丸の内ピカデリーほか全国公開