北野武、9年ぶりのヤクザ作品に自信たっぷり!長嶋茂雄氏に撮影を中断されたエピソード披露
8日、東京国際フォーラムにて、映画『アウトレイジ』試写会付き完成報告会が行われ、監督・脚本・編集・主演を務めた北野武のほか、出演の椎名桔平、加瀬亮、三浦友和、國村隼、杉本哲太、塚本高史、中野英雄、石橋蓮司、小日向文世、北村総一朗が登壇した。
北野監督が現代ヤクザを主人公にした映画を作るのは映画『BROTHER』以来9年ぶり、バイオレンス作品としては『座頭市』以来7年ぶり。第15回監督作となる今作で、自分の欲望に忠実な悪人たちにふんするのは、全員北野作品初出演となる豪華キャスト陣だ。北野監督との仕事について三浦は「今回、北野組というだけで『やります!』と言った人がたくさんいたそうですがわたしもその一人です。周りからはヤクザをベースにしたコメディーだと思われてました(笑)」とユーモラスにコメント。ほかの出演者たちも、北野監督と仕事ができた喜び、撮影のスピーディーさ、手際の良さを次々と褒めたたえていた。
そんな風に出演者たちから絶賛された北野監督は「(プロデューサーから)『たまには一回も組んでなかった人とやってみてくれ』と言われてね。候補者の中からいいと思った人を選んだ」と今回の起用の理由を明かし「このクラスの俳優さんになるとみんな問題なくて、パッパ、パッパと撮影が進んだ」と俳優たちの演技に満足している様子。さらに「昔小日向さんとドラマで共演していたとき、撮影中に長嶋茂雄さんが通りかかってカメラに映ってしまって、しばらく撮影できなかったときがあった」とエピソードを面白おかしく語り笑わせた。そして仕上がった作品については、「今回は笑いの要素を取るつもりだったけど、人間ってあまり暴力的だと笑ってしまうんだよね。笑うべきところじゃないところで、笑ってしまうような感じがうまく出せたと思う。久々にエンターテインメントとして楽しんでもらえるのでは」と出来に自信をのぞかせていた。
『アウトレイジ』は登場人物すべてが悪人で、圧倒的な数のセリフや怒号によって全編が貫かれるバイオレンスアクション。ヤクザ世界で男たちが生き残りをかけ、裏切りや駆け引きなど激しい権力闘争を繰り広げる様を描く。
映画『アウトレイジ』は6月12日より全国公開