北海道の大スター大泉洋の登場に地元が熱狂!「ねずみ以外も演じられる」に大盛り上がり!
27日、北海道夕張市で開催中の、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2010で、特別招待作品『半分の月がのぼる空』の上映が行われ、大泉洋、深川栄洋監督が登壇した。
映画祭上映プログラムの中でも、直前になって上映が決まった本作。一般に配布した映画祭チラシにもスケジュールが掲載されておらず、しかも午後10時過ぎの上映という悪条件での上映。事前の告知が少なかったにもかかわらず、会場には大勢の観客が来場。北海道のスター、大泉洋の人気を見せつけていた。舞台に上がった大泉は「こんな時間に来てくれてありがとうございます。でも何で上映が夜の10時からなんですか! こっちは眠いですよ! お客さんが寝ないように監視してますからね! でも見始めたらはまる映画ですから大丈夫です」と陽気にあいさつ。会場は大盛り上がりだった。
いつも明るい大泉だが、純愛映画となる本作の中で、過去に傷を負って毎日を生きる医者の役を演じており、抑えた演技はまさに彼の新境地といえる。「マネージャーから、ついに純愛もののオファーがきたと連絡がきましたよ。どんな女優が相手役なのかと思ったら、純愛してたのは若い二人(の俳優の方)だった。結局たいしたラブシーンもなくね、マネージャーを叱責しましたけどね」とジョークを飛ばしていた。そんな影のある役を演じた大泉について深川監督は「原作を読んだときに頭に浮かんだのは40代のイケメン医師だったんで、大泉さんのイメージとは違いました。でも40前の男性の心の闇を出せば、今までになかった大泉さんの一面も出ますし、大泉さんがやることで、役の意味が深くなるんじゃないかと思いました」とコメント。それに対して大泉が「最近はねずみなんかの役が続いたものですから、ねずみ以外の役も演じられるんだということを知っていただければと思います」と話し、会場を笑わせていた。
本作は、140万部を突破した橋本紡の人気恋愛小説を、映画『60歳のラブレター』の新鋭、深川栄洋監督が映像化したラブストーリー。入院先の病院で出会った純粋な少年と難病を患った少女、心に傷を負った医師が、それぞれの思いを抱え、ひたむきに生きる姿を描く。舞台となった三重県・伊勢市での美しい映像も見ものとなっている。
映画『半分の月がのぼる空』は4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国公開(取材・文:壬生智裕)