2分で絶対号泣!過去に娘を亡くしたアントニオ猪木の思いが込められた映画『ACACIA』予告編
自身も娘を亡くした過去を持つアントニオ猪木が主演した感動作映画『ACACIA』の予告編が泣けると早くも話題を集めている。本作は、息子を失った元プロレスラーの老人(猪木)が、親の愛を知らない孤独な少年と出会い、心を通わせていく姿を描いた作品。たった約2分間の予告映像だが、これまで誰も見たことがない、哀愁漂う猪木の背中に、心を打たれない人はいないだろう。
二人の男の父性愛が込められた本作は、元プロレスラーとして絶大な人気を誇るアントニオ猪木の初主演作。彼は、最初の結婚で授かった娘を8歳で亡くしているのだが、そんな過去を感じさせない勇気をリングの上から示し続けていた。映画『ACACIA』で猪木が演じるのは、幼い子どもを亡くした元プロレスラー。そんなキャラクターが彼自身と重なる部分もあり、思いを爆発させているかのようなシーンがある。猪木が演じる元プロレスラー大魔神が、亡き息子を思いながら号泣するシーンで、彼は撮影で当初の予定以上、ずっと泣き続けていたという。
そして、監督の辻仁成も、作品への思いは格別だ。南果歩と離婚後、中山美穂と再婚し、子どもにも恵まれて幸せな生活を送っているように見える辻監督だが、彼には南との間に一人息子がいる。一緒に生活することができない息子への思いを伝えるため、作家として作ったのが本作だという。元プロレスラーの孤独な老人と、親の愛情を知らない少年との出会いを通して父性愛を問う本作からは、辻監督の息子への複雑な思いと、猪木の愛が伝わってくる。
そんな二人の思いが込められた予告編には、気付けば涙があふれてくる本編の名シーンがちりばめられている。猪木の、遠くの空を見つめる姿、老眼鏡を掛け、大きな背中を丸めて縫い物をする姿を観ていると、自然と熱い思いが胸に込み上げてくるはずだ。瀬戸内寂聴が、「ボロボロ泣いた……」とコメントした本作を観て、ぜひ家族や大切な人とのきずなをもう一度考えてみてほしい。
映画『ACACIA』は6月12日より角川シネマ新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開