名おばあちゃん役の北林谷栄さん死去 『となりのトトロ』『黄泉がえり』数々のおばあちゃんを熱演
4月27日、北林谷栄さんが肺炎のため、関東中央病院で亡くなった。享年98歳だった。
北林谷栄さんは、映画『となりのトトロ』の(カンタの)ばあちゃんの声を担当した女優。本人もサツキとメイと一緒に笑うばあちゃんのような笑顔の持ち主で、最近では映画『黄泉がえり』や映画『阿弥陀堂だより』に出演し、名おばあちゃん役として知られている。
舞台「泰山木の木の下で」の神部ハナ役を自身のライフワークとしており、「ハナを演じ、歩き続けたい」と語っていたというが、2003年の同舞台が彼女のラストステージとなった。また、脚本、演出にも力を注ぎ、本の執筆なども精力的に行っていた。
1989年、アメリカ滞在中に動脈瘤(りゅう)破裂を発症したこともあったが、1991年の映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』でカムバックし、日本アカデミー賞主演女優賞を獲得した。そのほかにも1978年には紫綬褒章、1988年にはNHK放送文化賞、1999年には第15回東京都文化賞など数々の受賞経歴がある。
葬儀は近親者のみですでにとり行ったが、後日お別れ会が予定されている。