オリヴァー・ストーン監督、反ユダヤ発言を謝罪
オリヴァー・ストーン監督が、インタビュー中にアメリカのユダヤ人団体について語った言葉が「反ユダヤ発言」として非難をあび、謝罪する声明を発表した。
オリヴァー・ストーン監督映画『ワールド・トレード・センター』写真ギャラリー
ストーン監督は、ベネズエラ大統領のウゴ・チャべスを取り上げたドキュメンタリー『サウス・オブ・ボーダー / SOUTH OF BORDER』(原題)についてサンデー・タイムズ紙のインタビューに答えた際、「アメリカのメディアはユダヤ教徒が支配している。最も顕著なのはワシントンの政治だ。イスラエルは長年、アメリカの外交をむちゃくちゃにしてきた」とコメント。さらに、ナチスドイツのヒトラーについて、「フランケンシュタインのような怪物だが、同時にものを生み出す実業家として、アメリカやイギリスの資本・産業主義に大きな功績があった。ユダヤ人よりもロシア人へのダメージの方が大きかった」などと語り、ユダヤ教団体などの反感を買ってしまった。また、イスラエルのザ・エルサレム・ポスト紙では、イスラエル側も「非常に不愉快」と不快感を示していると伝えている。
これを受け、ストーン監督はすぐに声明を発表。「歴史的見解を広げようとするなかで、ホロコーストについて誤った連想をさせるような発言をした。申し訳なく思い、後悔しています」と素直に謝罪。ハリウッドでは2006年にメル・ギブソンが飲酒運転で逮捕された際に反ユダヤ発言を発し、以後、メルと言えばこの話題が取り上げられているだけに、ストーン監督としては同じ運命をたどるのは避けたいようだ。