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欧州でカルト的人気!井口昇監督ふんどし一丁でロッテルダム国際映画祭、衝撃の晴れ舞台!

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井口昇監督ふんどし一丁! ロッテルダム国際映画祭
井口昇監督ふんどし一丁! ロッテルダム国際映画祭 - Photo:Harumi Nakayama

 井口昇監督『電人ザボーガー』が第40回ロッテルダム国際映画祭で現地時間28日深夜、ワールドプレミア上映された。欧州でもカルト的人気を持つ井口監督の登場に、ビール片手の観客たちがヤンヤの喝采を浴びせて場内はお祭り騒ぎとなった。

 同作品は1974~75年までテレビ放送された特撮アクションヒーローものを井口監督流にリメイクしたもの。殺人極悪機関Σ(シグマ)に父親を殺害された秘密警察の大門豊が、父の敵を討つため、そして地球の平和のために戦うストーリーだ。その大門の相棒である、亡き父が造ったロボット「ザボーガー」はバイクからロボットに変形する仕組みで、ハリウッド映画にもなったトランスフォーマー・ロボットの元祖とも言われている。今回は当時の雰囲気をあえてそのままに。だが物語は2部構成にし、一部で「炎神戦隊 ゴーレンジャー」のイケメン俳優古原靖久が演じた大門が、25年後の姿となる2部には板尾創路演じるおっさん大門へと大きく風貌を変え、テレビシリーズにはなかった彼のその後の人生も加えた。そこには、TV放送中からザボーガーのファンだったという井口監督の「僕と同じようにザボーガーを見ていた人は、今や40~50歳のお父さん世代。不況やリストラと苦しい時代だが、人生を賭けて戦う大門の一代記を描くことで、お父さんたちへの応援歌にしたかった」という願いが込められている。

 上映中は会場から笑いが耐えなかったが、何より約30年前にトランスフォームなど斬新なアイデアが満載の特撮が日本で制作されていたことに驚いたようで、上映後の質疑応答ではオリジナルとの違いについての質問が多く寄せられた。井口監督は「(ザボーガーの技の一つである)ブーメランカッターなどほとんどがオリジナルのままです。’70年代の日本のTV番組はヒーローものばかり。でもサボーガーが革命的だったのは、主人公がロボットを戦わせるだけでなく、人間もロボットと同じように戦うことなんです」と説明すると、皆、熱心に聴き入っていた。

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 また次回作についての話となり、井口監督が「今、2つ企画を考えています。一つはソンビ映画で、お尻で噛むというアナルゾンビ。もう一つが『将軍ガールズ』という時代劇で、女の人が悪い将軍に裸にされて拷問をされまくる話です」と答えると、会場から一斉に「ウォ~!」と早くも製作を期待する好反応が返って来た。

 そして最後は、海外のファンタスティック映画祭などで場内を盛り上げるために体を張って来た井口監督おなじみの、ふんどし姿で登場。世界初上映に駆け付けてくれたファンへの恩返しとばかりに、皆の幸せを願って一足早い節分を実施。日本から持参した豆菓子をまきながら「鬼は外~!福は家~!」と大声を張り上げながら場内を駆けずりまわり、その必死の姿がまた観客たちの笑いを誘っていた。

 井口監督は「憧れの映画祭にまさか『電人ザボーガー』で呼ばれるとは、凄く光栄です。10年前にイベントで初めてふんどし姿になった時は冷たい視線だったのに、『やっぱりねッ!』みたいな温かい目で見てくれて、自分も(欧州で)知られているんだなと思いましたね(笑)。ふんどし10周年の良い記念となりました」と満面の笑みを浮かべていた。
『電人ザボーガー』は初夏公開。(取材・文:中山治美)

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