オスカー候補作品と肩並べた!?板尾創路×井口昇『電人ザボーガー』が国際映画祭で『ブラック・スワン』などに続いて第4位の快挙!
第40回ロッテルダム国際映画祭に参加中の井口昇監督『電人ザボーガー』が、29日の時点で、観客賞の投票で暫定第4位に付ける好スタートを見せた。映画祭最終日の2月6日まで続々と新たな作品が上映されるため順位は変動するが、5ポイント満点で4.5ポイントという高評価は快挙と言えそうだ。
同映画祭では会期中約700本の長・短篇が上映され、2月6日までの会期中、35万人の観客が集まるビッグフェスティバル。それだけに観客の反応がダイレクトに数字に表れる観客賞の結果は、参加者が最も気になるニュース。そこに、スペイン人俳優ハビエル・バルデムが本年度アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた『Biutiful ビューティフル』の1位(4.6ポイント)、同じくナタリー・ポートマンが主演女優賞にノミネートされた『ブラック・スワン』2位(4.6ポイント)、映画『ノーマンズ・ランド』で知られるデニス・タノヴィッチ監督の新作『サーカス・コロンビア』の3位続き、『電人ザボーガー』の英語タイトル『Karate-Robo Zaborgar』が4位に刻まれたのだから話題にならないはずがない。
しかもハビエルやナタリーとも0.1ポイント差と僅差だ。この結果は期間中無料配布される映画祭日刊紙「デイリー・タイガー」の一面にも掲載されており、目にした人が思わずクスッと笑ってしまう“笑撃”ニュースを提供した。
また5位には、性同一性障害の現代アーティスト・ピュ~ぴるの8年間を追ったドキュメンタリー『ピュ~ぴる』(4.4ポイント)、10位には河瀬直美監督『玄牝(げんぴん)』(4.1ポイント)と10位以内に日本映画が3本ランクインしている。あと1回の上映を残した『電人ザボーガー』がオスカーノミネート作品に脅威を与え、どこまで上位に食い込むのか。観客賞の結果に期待ところだ。(取材・文:中山治美)
映画『電人ザボーガー』は初夏、『ピュ~ぴる』は3月26日公開