バレンタインデーの週末はやっぱりラブコメ!アダム・サンドラー、ジェニファー・アニストン共演の新作映画が全米第1位に! -2月14日版
全米ボックスオフィス考
ラブコメ王のアダム・サンドラー出演作が全米を制するか、はたまたアイドルのジャスティン・ビーバーのドキュメンタリーがトップとなるのか……週末ボックスオフィスの軍配は、アダムがジェニファー・アニストンと共演した新作映画『ジャスト・ゴー・ウィズ・イット(原題) / Just Go With It』に上がった。
バレンタインデーを月曜日に控え3,548館・推定4,900スクリーンにて大型公開されたこのラブ・コメディーは、全米で3051万ドル(25億9,335万円)をたたき出したものの第2位とはおよそ100万ドル(約8,500万円)しか差がなく、辛うじて王座を制するという形になった。(1ドル85円計算)
『ジャスト・ゴー・ウィズ・イット(原題) / Just Go With It』は、アダムにとって11作目の初登場ナンバーワンを記録したことになる。今回の成績はアダム作品の通常デビュー週末と比べると、そこそこの結果となっているがいずれにせよ全米第1位となったことには変わりなく、ソニー・ピクチャーズにとってはアダム様々……といったところである。なお、この作品は共演のジェニファーにとってもプラスとなっており、一昨年の同時期に公開された彼女の出演映画『そんな彼なら捨てちゃえば?』と比べても多少の売り上げアップとなっている。
配給会社ソニー・ピクチャーズの観客アンケートによると、週末に『ジャスト・ゴー・ウィズ・イット(原題) / Just Go With It』を観に来ていた観客の58パーセントが女性客、そして全体客の60パーセントが25歳以上であったという結果が出ている。
先輩格のアダムに第1位を阻まれ第2位に甘んじたのは、アメリカ中の少女たちが熱を上げる少年ポップスター、ジャスティン・ビーバー主演のドキュメンタリー・タッチ映画『ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー』で2,951万ドル(約25億835万円)。3,105館・推定4,200スクリーンの大ロードショーを敢行したこの作品は、当時センセーショナルだったジョナス・ブラザーズの3D映画を約2倍上回る収益を収めジャスティン・フィーバーの勢いを見せ付けた。だが、今週のフィーバーが来週も維持できるかは次週のフタを開けてのお楽しみ!
さてお次の第3位は、クリスマス以来、初の家族向け新作となった映画『ノメオ&ジュリエット(原題) / Gnomeo and Juliet』で2,536万ドル(約21億5,560万円)の収益。2,994館・3,900スクリーンにて公開されたこの作品は、過去2月に公開された歴代アニメ作品のデビュー週末収益の最高を記録しており、これまで歴代トップの座についていた映画『コララインとボタンの魔女 3D』を追い抜く結果となった。
今週第4位は、こちらも初登場の映画『ザ・イーグル(原題) / The Eagle』で868万ドル(約7億3,780万円)。チャニング・テイタム主演で、ローマ時代の兵士の戦いを描いたアクション・アドベンチャーだ。
テレビで映画のスポットが流れてもイマひとつストーリーの内容や作品の魅力が見えてこず、焦点が定まらないスタジオ側のPR作戦がデビュー週末第4位という残念な結果に結び付いたのではというのが業界内の意見である。配給フォーカス・フィーチャーズによると映画を観に来ていた64パーセントは男性客、全体の62パーセントは35歳以下の客層だったという調査結果が発表されている。
さてトップ5の最後は、先週第1位から急降下してしまった映画『ザ・ルームメイト(原題)/The Roommate』で813万ドル(約6億9,105万円)。ジェームス・キャメロン製作総指揮の映画『サンクタム』はもっと重症で、先週第2位から第8位に落下と何とも痛い結果となった。
来週ランキングが期待できる作品予想だが、まずはリーアム・ニーソンの新作映画『身元不明』。事故に遭ってしまった主人公が、目覚めると妻が自分を忘れていて別の男が自分の名前を名乗っていた上に、何者かに命を狙われるというサスペンス・アクションもの。リーアムのヒット作映画『96時間』にちょっとだけ系統が似ているが、リーアムの演技を見ているだけでそんなことは忘れてしまうほどドンドン引き込まれてしまう作品である。
もう1本はコメディアンのマーティン・ローレンス主演『ビッグ・ママ』シリーズ第3弾『ビッグ・ママズ:ライク・ファーザー,ライク・ソン(原題)/Big Mommas:Like Father, Like Son』。またもやビッグママに変装したFBI捜査官のマルコムが、今度は義理の息子と共に殺人事件を解決するために女学校に潜入するというコメディー。果たしてシリーズ人気が持続しているかどうか……。
次回のチャート争いはシリアスなサスペンスものvs.コメディー作品となりそうだ。(文・取材:明美・トスト/Akemi Tosto)