カンヌ映画祭、日の丸をモチーフにしたポスターから涙…被災地支援の募金箱設置
第64回カンヌ国際映画祭
第64回カンヌ国際映画祭がきょう11日、オープニング作品のウディ・アレン監督『ミッド・イン・パリス(原題)/ Mid in paris』で幕を開ける。映画祭事務局はプレスや映画関係者の手続きで追われているが、その受付で東日本大震災に見舞われた日本に向けて、「頑張れ 日本!」と書かれたポスターと、義援金を募る募金箱が設置され、参加者に協力を求めている。
ポスターをデザインしたのは、フランスのイラストレーター、マリオン・ビレット。日の丸をモチーフにしたと思われる、目が描かれた赤い顔から一滴の涙が流れているのが印象的だ。募金を呼び掛けているのは、カンヌ国際映画祭事務局とフランス映画輸出組合で、義援金は日本赤十字社を通して寄付される。
受付スタッフの一人は「私たちも今回の惨事には胸を痛めており、当然の行為です。東京に住む友人からまだ余震が続いていると聞いていて、私たちも心配しています」と語った。続いて日本人の筆者に対し、「あなたのご家族やお友達は大丈夫?」と気遣う一幕もあった。
映画祭会期中には、東京国際映画祭事務局が世界各国の支援に感謝する「ARIGATO」パーティーや、日本の配給会社が募金を募るイベントも多数行われる予定だ。映画祭は23日まで開催。(取材・文:カンヌ・中山治美)