訃報『スパイダーマン』シリーズを全作プロデュースしたローラ・ジスキンさん、乳がんで死去
映画『プリティ・ウーマン』を製作総指揮し、『スパイダーマン』シリーズを全作プロデュースしたローラ・ジスキンさんが、カリフォルニア州のサンタモニカにある自宅で乳がんで亡くなったことがComingsoon.netより明らかになった。61歳だった。
ローラ・ジスキンさんは、1984年に女優サリー・フィールドと制作会社フォッグウッド・フィルムズを設立し、映画『マーフィのロマンス』(日本未公開)をプロデュースし、主演したジェームズ・ガーナーがこの映画でアカデミー賞主演男優賞候補にノミネートされた。その後に制作した映画『追いつめられて』では、まだ知名度の低かったケヴィン・コスナーを主役に抜擢した。さらに、映画『プリティ・ウーマン』を製作総指揮し、同作で世界的に記録的な興行を収めた。
そして1994年には、20世紀フォックスの傘下にあったフォックス2000ピクチャーズの社長となり、映画『ファイト・クラブ』『戦火の勇気』『素晴らしき日』『ソウル・フード』、そしてアカデミー賞の最優秀作品賞にもノミネートされた『シン・レッド・ライン』などの作品を同会社から世に送り出した。
彼女が2000年にフォックス2000ピクチャーズの社長を辞めてからは、男優ジョージ・クルーニーと共にプロデュースしたTV映画「FAIL SAFE 未知への飛行」で、テレビ界でも活躍の場を広げた。
2000年以降は、『スパイダーマン』シリーズを全作プロデュースしただけでなく、がん患者のために“スタンド・アップ・トゥー・キャンサー”という会社を設立し、テレビでがん患者のために医学的な研究資金を集めるイベントを行っていた。
彼女のご冥福をお祈りしたい。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)