『トイ・ストーリー』シリーズは今年もオスカー最有力?『カーズ2』併映の「ハワイアン・バケーション」
昨年のアカデミー賞で映画『トイ・ストーリー3』が長編アニメ賞を受賞した同シリーズが、早くも今年のオスカーをにぎわせるのではないかと話題になっている。今年ディズニー/ピクサーは、まもなく公開される映画『カーズ2』の併映作品として同シリーズの最新短編アニメ「ハワイアン・バケーション」をリリースするほか、11月のディズニー映画『ザ・マペッツ(原題)/The Muppets』公開時にも別の新作を予定。この2つの作品が今年のアカデミー賞短編アニメ賞を競い合うことになりそうだとDeadline.comが報じている。
映画『カーズ2』の併映作品「ハワイアン・バケーション」は、映画『トイ・ストーリー3』のその後を描いた作品。ウッディやバズ・ライトイヤーといったおなじみのキャラクターが登場し、ケンとバービーの密やかなハワイ旅行(?)のてんまつをつづっている。シリーズを観る楽しみともいえる、あちこちに仕掛けられたユーモアあふれる小ネタの数々は、前作の映画『トイ・ストーリー3』で涙したファンもしっかり満足させることができるはず。観終わった後には、ストーリーといい、作画といい、本作が短編であるということを忘れさせてくれるほどのクオリティーが脳裏に焼き付いているはずだ。
過去に7度オスカーを獲得している本作のゲイリー・ライドストローム監督は、別のシリーズ新作短編が、今年11月に公開されるディズニー映画『ザ・マペッツ(原題)/The Muppets』と共に公開されることをにおわせるコメントをしており、ファンの期待は高まるばかり。だが、昨年の「デイ&ナイト」をはじめとして、「マジシャン・プレスト」「バウンディン」などアカデミー賞短編アニメ賞ノミネートの常連ともいえるディズニー/ピクサー作品が年に2作もリリースされては、今年の同部門が『トイ・ストーリー』シリーズの独壇場になる可能性は高いとDeadline.comは報じている。
こんなクオリティーの高い新作を見せられては、『トイ・ストーリー3』に続くシリーズの新作長編作品にも期待が持たれるところ。「ハワイアン・バケーション」の制作は、チーフ・クリエイティブ・ディレクターを務めるジョン・ラセターのアイデアにより実現したようだが、長編作品に関しては、ライドストローム監督によると、今のところその予定はない様子。ファンとしては、年に2作も新作を観られることで満足するべきなのかもしれない。(編集部・福田麗)
映画『カーズ2』は7月30日より全国公開 「ハワイアン・バケーション」も同時上映