75歳のウディ・アレン監督、最新作がここ25年で最大のヒット!フランス大統領夫人出演のロマンチック・コメディー
5月20日より全米公開されているウディ・アレン監督の最新映画『ミッドナイト・イン・パリス(原題)/Midnight in Paris』が、ここ25年のアレン監督作品では最大のヒットを記録していることを配給のソニー・ピクチャーズ・クラシックスが発表した。同作は、22日の時点で2,333万859ドル(約18億6,646万8,720円)のアメリカ国内興行収入を記録しており、最大のヒット作『ハンナとその姉妹』を超える可能性もあるという。
同作は、アレン監督が初めて全編をフランスで撮影したロマンチック・コメディーで、レイチェル・マクアダムス、オーウェン・ウィルソン、マリオン・コティヤールといった豪華俳優陣に加え、フランス大統領夫人カーラ・ブルーニが出演していることでも話題になっている。22日時点の興収は、2,333万859ドルで、近作の映画『人生万歳!』『それでも恋するバルセロナ』の記録をすでに更新しているという。Deadline.comは、これほどまでに大ヒットを記録しているのは、今年のカンヌ国際映画祭でのワールドプレミア上映が大成功に終わり、そのことで近年のアレン監督作品としては異例ともいえる大規模での北米上映が決定したことが大きく関わっていると報じている。
3度の受賞を含め、アカデミー賞には史上最多の21度ノミネートされているなど、批評家筋での評価が高いにもかかわらず、決してアメリカ国内での興行成績は成功しているとは言い難いアレン監督。そのこともあってか、本作のヒットは大きな話題を呼んでいるようだ。自身最大のヒット作である映画『ハンナとその姉妹』を超える可能性も十分に考えられ、メディアの中には今年で76歳になるアレン監督が、今なおキャリアの頂点にいると評する向きも多い。実際、近年のアレン監督作品といえば、『人生万歳!』はホームグラウンドのニューヨークに回帰した、軽妙な会話と洒脱な展開が楽しい佳品であったし、ペネロペ・クルスがオスカーを獲得した映画『それでも恋するバルセロナ』は男女間の駆け引きを演技の妙で魅せる作品だったというふうに、どれも粒ぞろい。それだけに、今回の評価もあながち牽強付会であると断じることはできないだろう。
早くもアレン監督の次回作はローマを舞台にしたコメディーになることが決定しており、こちらもエレン・ペイジ、ペネロペ・クルス、ジェシー・アイゼンバーグ、アレック・ボールドウィンといった豪華な面々が名を連ねている。久々にアレン監督が出演を果たすという情報もあり、期待は高まるばかりだ。現在のところ、最新映画『ミッドナイト・イン・パリス(原題)/Midnight in Paris』の日本公開が決定したという話は聞かないが、2010年の映画『ユー・ウィル・ミート・ア・トール・ダーク・ストレンジャー(原題)/You Will Meet a Tall Dark Stranger』共々、ファンは早期の日本公開を待っているに違いない。(編集部・福田麗)