堺雅人、心優しい剣豪役!共演の栗山千明、京野ことみらと物語の舞台で被災地でもある茨城県鹿嶋市にエール
俳優の堺雅人が主演を務めるNHK-BS 時代劇「塚原卜伝(つかはらぼくでん)」の出演者発表が17日にTBS緑山スタジオで行われ、堺のほか栗山千明、京野ことみ、平岳大、永島敏行、風間杜夫、朝加真由美、中村錦之助、ジャッキー・ウーら出演者たちが登場。堺はこれまでにいないタイプの剣豪である塚原の魅力を語ったほか、作品の舞台であり東日本大震災の被災地でもある茨城県鹿嶋市にエールを送った。
「塚原卜伝」は戦国時代の茨城県鹿嶋市を舞台に、17歳で武者修行の旅に出て一度も負傷しなかったという剣豪・塚原卜伝の青年期を中心に描いた時代劇。堺は塚原卜伝という人物について「(鹿島神宮の)神官出身で神社に縁のある人物というところが面白い。対決のシーンで人を殺めることもあるが、幕末や江戸初期の剣豪のように他人を殺すための剣ではなく、鎮魂(ちんこん)や祈りの太刀を使うイメージがあります」とただ強いだけの剣豪ではないと印象を語る。堺自身、そんな塚原に共感する部分も大きいそうで「戦いが祈りや鎮魂であるならば、運動が得意でない堺にも勝ち目があると思いながらやっています」と柔和な笑顔でコメントし、早くの塚原卜伝の姿を自分に重ね合わせているようだった。
一方、そんな塚原卜伝の無事を祈り続ける妹役の栗山は、「兄上のことを思うピュアな妹ということで、わたしのピュアな部分はどこにあるのかと探りながら臨んでいます」とキュートに意気込みをコメントする。そして本作の見どころの一つである迫力満点の殺陣に触れて「わたしは多分立ち回りはないと思うのですが……その辺が心配です」とちょっぴり不安そうだった。
ところで本作の舞台である茨城県鹿嶋市は、東日本大震災で被災した地域でもある。堺は震災以降、俳優として何ができるのか悩んだことを明かし「何度も考えて自問自答した結果、具体的に何ができるかといったら、我々は一つ一つのシーンを心を込めて演じることしかできない」と神妙な面持ちでコメント。そして作品に込めた思いとして「人の命が軽くなっている下克上の世の中で、(塚原卜伝が)まっすぐ清らかな道を剣で開いていくという話。見ている方が希望を持って、何かしらの祈る気持ちや心に響くものがあればいいと思います」と、被災地をはじめとした日本に希望を届けたいと思いを語った。(肥沼和之)
NHK-BS 時代劇「塚原卜伝」は10月2日より放送開始(全7話)