ハリポタ構想の原点はここに?原作者J・K・ローリングが子ども時代を過ごした家が売りに出される
「ハリポタ」シリーズの原作者、J・K・ローリングさんが子どものころ暮らしていた家が、売りに出されている。
J・K・ローリング原作映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』写真ギャラリー
ガーディアン紙(電子版)によると、この家はイギリス南西部の小さな村・タッツヒルにある物件で、「チャーチ・コテージ」と呼ばれている。19世紀半ばに建てられたゴシック建築の建物で、周囲には美しい庭が広がっているほか、梁や天井も貴重な作りとなっている。価格は40万ポンド(約5090万円)前後だという。
建物自体の価値はもちろんだが、それ以上に魅力的なのは、ところどころ「ハリー・ポッター」の世界が垣間見られること。物語の中で、主人公ハリーが意地悪なおじさんの家で住んでいたような階段下の物置部屋があったり、第一巻「ハリー・ポッターと賢者の石」に登場する、3つの頭を持つ犬に守られた扉とよく似た隠し扉がある。またローリングさんが使っていた寝室の窓枠には、「ジョアン・ローリングは1982年ごろここで寝ていました」と書かれている。村の名前「タッツヒル」も、作品に登場するクィディッチ・チーム「タッツヒル・トルネードズ」を思わせるが、この村とこの家は幼いローリングさんの創造力を刺激したに違いない。
現在この家を所有しているのはイギリス国営放送BBCのプロデューサーで、ローリングさんがまだシリーズを出版する以前の1995年にローリング家から購入した。このプロデューサーは、「素敵なコテージだよ。とても小さいが、素晴らしい建築と見事な庭に囲まれている。J・K・ローリングは成長期にこの家で育ち、この家から多くのインスピレーションを得たと思う。建築仕様もとてもホグワーツらしいし、価値のある天井や石作りの窓など、ゴシック精神がにじみ出ている」と語っている。(竹内エミコ)