小説家レイ・ブラッドベリ著のファンタジー小説「たんぽぽのお酒」映画化発表
映画『ブラック・スワン』『シャッター アイランド』の製作に名を連ねる、フェニックス・ピクチャーズの現CEOマイク・メダヴォイが、米国の小説家レイ・ブラッドベリ著のファンタジー小説「たんぽぽのお酒」こと、「ダンデライオン・ワイン(原題)/Dandelion Wine」を映画化すると発表した。
レイ・ブラッドベリといえば、フランソワ・トリュフォー監督が映像化した「華氏451度」(映画タイトルは『華氏451』)が代表作の一つ。同氏は8月22日に91歳の誕生日を迎え、「『たんぽぽのお酒』は自分の幼少期の思いを綴ったノスタルジックな作品であり、個人的に思い入れが深い作品だから、映像化の話は最高の誕生日プレゼントだよ」と述べている。同作は、1928年のアメリカ中西部イリノイ州の架空の小さな町、グリーン・タウンを舞台に、12歳の少年ダグラスのひと夏を描いた物語。多感な少年の愛と孤独の日々が綴られ、その続編として小説「さよなら僕の夏」も刊行されている。なお架空の町グリーン・タウンのモデルとなったのは、ブラッドベリ氏の出身地である同州ウォーキーガンとされている。
今回の映像化にあたり、ニキータ・ミハルコフ監督の映画『愛の奴隷』ではカメラマン役として出演、また自ら監督と脚本を兼務した映画『ドリーム・センス』などで知られる、ロジオン・ナハペトフが脚色を務める。ナハペトフは「僕が映像業界でキャリアをスタートさせたばかりの頃から、お気に入りの作品。実は同作を基にしてショートフィルムを撮ったことがあるんだよ。そのような原作の映像化脚本を任されるなんて、とても光栄なことだ」と喜びを口にした。なお現時点で、監督や出演者に関しての発表はされていないが、心を震わす感動作となることを願うばかりだ。(南 樹里)