スティーヴン・ソダーバーグ監督、監督引退の噂を否定 「休みをとるだけ」
昨年から監督引退の噂が報じられていたスティーヴン・ソダーバーグ監督が、第68回ベネチア国際映画祭でこのうわさについてはっきりと否定した。
ベネチアでは新作映画『コンテージョン(原題)/ contagion』を出品しているソダーバーグ監督は、本作以降、あと2作で映画制作から引退して画家に転向すると報じられていた。今年3月にはアメリカのラジオ「スタジオ360」のインタビューで、「スポーツ選手たちが長く現役を続けているのを見ると、ちょっと悲しくなるよね」と語り、引退を裏付けるような発言もしていた。しかし今回、映画祭でリポーターの質問に対し、「引退なんていうほどドラマティックなものじゃないよ。ちょっと休息をとるだけだ」とコメント。オブザーバー紙のインタビューでは、「また(製作について)調整してみる必要があると思う。何か新しいものが見つかるかもしれないからね」と、今後も監督業を続けていく意欲があることをうかがわせた。また、「アートを語ることなんて僕にはできない」と、画家への転向もないよう。
実際に、ソダーバーグ監督がどれほどの期間「休息」をとるつもりなのかは明らかにしなかったが、5年程度は休みをとるのでは、と言われている。ソダーバーグ監督には、ジョージ・クルーニーと組むスパイドラマの映像化『ザ・マン・フロム・アンクル(原題)/The Man from U.N.C.L.E.』、マイケル・ダグラス主演の記映画『リベラーチェ(原題)/Liberace』の伝記映画の製作が控えているほか、アントニオ・バンデラス主演のアクションスリラー『ヘイワイア(原題) / Haywire』は1月に全米公開予定とあり、休みに入る前にもうしばらくは忙しい日々が続きそうだ。(竹内エミコ)