伊坂幸太郎「ポテチ」映画化に大森南朋も参加！ヒロイン役に木村文乃など新キャスト発表！

　仙台・宮城が舞台の作品を世に送り出してきた小説家・伊坂幸太郎と映画監督・中村義洋のタッグが、東日本大震災をきっかけに取り組む、宮城・仙台オールロケ敢行の映画『ポテチ』の新キャストとして、木村文乃、石田えり、さらに大森南朋が出演することが発表された。

　本作の原作「ポテチ」は、伊坂の短編集「フィッシュストーリー」に収録されている1編。仙台を舞台に、同じ年、同じ日、同じ病院で生まれ、プロ野球のスター選手と空き巣というまったく違う人生を生きる2人の男が、運命にほんろうされながら、目に見えないきずなでつながる物語が描かれる。伊坂・中村コンビの過去3作品全てに出演している濱田岳が主演し、空き巣を生業とする主人公・今村を演じる。

　新キャストとして発表された木村は、桑田佳祐と共演した「NTT docomoスマートフォン」や「ちふれ化粧品」のCMが話題の23歳。本作では今村の恋人・若葉を演じる。今回の抜てきに「わたしを選んで下さった気持ちに応えたいという思いで身が引き締まりました」とコメント。撮影が行われている仙台についても「都会的でありながらもすっとなじめる感覚がありました」とすっかりお気に入りの様子で、「不器用でも格好悪くても、誰かを思って行動することの大切さを伝えられるような作品になるように、しっかり受けてしっかり返していきたいです」と作品に込めた思いを語っている。

　また、映画『アンフェア the answer』『ALWAYS 三丁目の夕日'64』など注目作が続く実力派俳優・大森南朋もキャストとして出演。伊坂・中村作品への参加は3回目となり、今村が尊敬する空き巣のプロで、原作ファンのあいだでも高い人気を集めるキャラクター・黒澤を演じる。今村と若葉をあたたかく見守る母親役として、石田えりの参加も発表された。

　被災地となった東北の現状を目の当たりにした、伊坂と中村の「いままでの恩返しとして、現在の仙台の姿を通して皆に勇気を与えて、復興の後押しをしたい」という思いから製作が実現した本作。今年5月後半に映画化が決定し、先月末からクランクイン、今月中旬にはクランクアップを予定しているという急なスケジュールの中、作品同様、それぞれが不思議な運命でつながっているかのように、フレッシュで強力な出演陣がそろい、作品を盛り上げる。（編集部・入倉功一）

映画『ポテチ』は2012年春、全国公開予定