山本太郎、猛烈な地上波批判!加藤浩次と小倉智昭にかみ付き「地上波はただの御用局」一触即発に凍りついたスカパー特別番組の裏側
今月始めに放送された「BSスカパー!」開局記念番組の放送中、総合司会の極楽とんぼ・加藤浩次と、ゲストの山本太郎とのトークであわや一触即発の事態が起こっていた。
今月1日、34時間にわたって放送された「BSスカパー!」開局記念番組の総合司会を加藤と共に務めたのは、フジテレビ系列で放送中の朝の情報番組「とくダネ!」のメインキャスターとして活躍中の小倉智昭。「スッキリ!!」のキャスターでもある加藤と共に、朝の顔が二人並んだ、特別番組にゲストとして登場したのが、原発問題で話題を呼んでいる山本太郎だった。山本は、この日の真夜中から放送された、岩井俊二監督のドキュメンタリー作品「friends after 3.11」の放送直前に、岩井監督、作中でナビゲーター役を務めた松田美由紀と共に、スタジオトークに登場。岩井監督と松田が作品を作った経緯を説明し、和やかに始まったトークだったが、山本の、「僕は毒吐き役ですから。海へ空へと毒を垂れ流す東電ばりに毒を吐きます!」という一言で空気は一変。「キー局でやられている皆さんの番組では、おそらく局側がブレーキをかけていると思います」と地上波・情報番組のメインキャスターを務める二人にかみ付いた。
山本の発言に対し、小倉は「局側がブレーキをかけているというよりも、手元に入ってくる情報が、東電や政府の発表しかないから……」と当惑した様子だったが、山本は、「でもそれを流すだけっていうのは、報道機関としてどうなのかって話。オリジナルの取材はしているのか? どこまで? こんにゃくゼリーや、ユッケ問題には叩くのに、放射能問題の被害に関しては、これだけまき散らして、いろんなところに迷惑をかけて、そこまできちんと追求しているのかってことです。それをもって公平といえます? もしかしたらってことにまで踏み込んでいるんですか?」と強い口調で反論。加藤が、「踏み込んでるよ。スタッフも少ない人数で取材をしているけれど、もしかして違うことは言えないでしょ!」と応戦すると、「仮定として、それは流さなければいけない。それが報道の使命でしょ。こういう意見もあるということをセットで流さなければ。ただ国の言うことを垂れ流す、電力会社の言っていることを流しているだけなら、ただの御用局ですよ!」と激しい口調で地上波の報道姿勢を批判。穏やかな口調で、「気持ちは分かるんだけど、僕らはバランスというのを考えているんだよ」と話した小倉にも、「でもそのバランスのために、たくさんの人たちが、高濃度汚染地域に住まわされているんですよ」とチクリ。その後も、加藤と山本の「(事実を)隠していない!」「隠している!」を巡る激論は続き、スタジオに気まずい空気が流れたまま、「friends after 3.11」の放送時間に……。
放送から二週間、三人のやりとりは今だに、数々の動画共有サイトにアップされ、ネットでも大きな反響を呼んでいる。日頃から地上波での報道姿勢を批判している山本がゲストで登場することに、関係者も戦々恐々だったそうで、スタジオにいた関係者によると「福島への思いが人一倍強い山本さんと、ご自身の番組スタッフを思う加藤さん、二人は本当に一触即発、という雰囲気だったので、スタジオはピリピリでした。でも放送終了後は、小倉さんや岩井監督、松田さんが間に入る形で、最後は和やかになっていました」という。
ピリピリの雰囲気の中で放送された「friends after 3.11」だったが、本編はファンの間から絶賛の声が続々と届いており、劇場版公開への期待度も高まっている。なかでも、「自分の力が、余りにも小さいことに何度も何度も絶望しかけました」と、原発への危機感を切実に訴えた、「原発のウソ」「原発はいらない」などの著作で知られる京都大学原子炉実験所助教の小出裕章のインタビューは好評を呼んでおり、岩井監督のオフィシャルホームページでは、小出教授のインタビューのほか、ジャーナリスト上杉隆氏のインタビューノーカット版を配信している。(編集部:森田真帆)