堺雅人、故郷・宮崎に中谷美紀を“お迎え” 山田洋次監督の右腕・平松恵美子監督作『ひまわりと子犬の7日間』で共演!管理所職員&獣医に!!
俳優・堺雅人が、故郷・宮崎を舞台にした映画『ひまわりと子犬の7日間』で、中谷美紀と共演することがわかった。メガホンを取るのは、映画『武士の一分(いちぶん)』『母べえ』『おとうと』で、山田洋次監督と共に脚本を手掛け、右腕として活躍してきた平松恵美子監督。「“宮崎が舞台の作品”ということで、一も二もなく飛びつきました」という堺は、中谷との共演について、「ひさしぶりの共演です。なんだか生まれ育った土地にお迎えするような照れくささも感じますが、彼女の、精魂こめた、力強い演技を間近でみられることを、本当に楽しみにしています」とコメントしている。
本作の原案は、テレビ東京系テレビ番組「ペット大集合!ポチたま」、日本テレビ系テレビ番組「ザ!世界仰天ニュース」でも紹介された実話を基にした山下由美のノンフィクション小説「奇跡の母子犬」。飼い主が見つからなければ7日間で収容した犬たちを殺処分しなければならない動物管理所を舞台に、子犬の命を必死に守ろうとした母犬・ひまわりの物語を描く。堺は、母犬の子犬への愛情に心を打たれ、犬たちの命を守ろうとする管理所職員・神埼彰司役を、中谷は、獣医・五十嵐美久役を務める。
母犬と老夫婦の愛情を一身に受け成長したはずのひまわり。なぜ、管理所に収容されることになってしまうのか……? ひまわりは、管理所に収容されるまで、美しい海岸線や緑豊かな山々が残る宮崎を放浪。本作は、「十八で上京しましたが、故郷の人間を演じるのは初めて」という堺の故郷・宮崎の自然がたっぷりと描かれることになる。「おさないころからなじんだアクセントで芝居をすることは、長年の夢でした。中年にさしかかった今こうしたお仕事をいただいたことは、俳優としても何か意味があるような気がしています」と語る堺。「宮崎県では去年、口蹄疫が発生しました。自らの手で、大切に育ててきた命を終わらせなければならない日々は、本当につらかったこととおもいます。また、今年は東日本大震災もありました。そうしたこともあり、この仕事は僕にとって、“命と向き合う”作業になるのではないかとも思っています」と故郷に対する思いも、本作に対する思いも強い。
一方の中谷は、意外にも女性監督作品に出演するのは初めてだという。堺に対しては、「市井の人を魅力的に演じるという一見簡単そうでとても難しいことをサラリとなさる方という印象があるので、今回の作品での共演を楽しみにしています」とコメント。犬たちの物語だけでなく、犬を育てた家族、管理所に関わる人間同士の衝突や葛藤(かっとう)も描く本作について、「動物を飼うことの幸福な面だけではなく、その影に隠れた悲しい現実に目を向けた上で、それでも動物と触れ合うことの喜びを伝える作品であることに共感を覚えました」と語り、映画の完成を期待させた。(編集部・島村幸恵)
映画『ひまわりと子犬の7日間』は2013年春全国公開予定