『鉄コン筋クリート』美術監督・木村真二、初のオリジナル絵物語を刊行!愛犬と共に異世界を旅する少年を描く!
映画『鉄コン筋クリート』『スチームボーイ STEAMBOY』といったアニメーション作品で美術監督を務めた木村真二の初のオリジナル絵物語「サブレ」が発売されている。不思議な建造物や愛嬌(あいきょう)たっぷりなキャラクターたちをフルカラーで描き出した作品だ。
「サブレ」は、少年ラスクが愛犬のサブレと共に、奇妙な異世界「ナクシモノ国」と巡り合うさまを描いた物語。コマ割りのあるマンガ形式が採用されているものの、絵本ともマンガとも付かない不思議な読後感はまさに「絵物語」と呼ぶのがふさわしいもの。濃密な世界観は一度読んだらヤミツキになること間違いなしだ。
木村はこれまでに美術監督として手掛けた作品は、松本大洋のマンガを原作にした『鉄コン筋クリート』にしろ、『AKIRA』の大友克洋監督による長編第2作『スチームボーイSTEAMBOY』にしろ、独特の世界観が作品の核となっている作品だった。
時に19世紀イギリスの工業的美意識を生かすなど、その手腕は高く評価されており、その木村が初めて手掛けたオリジナル絵物語という本作も、映画ファン必見の出来栄えとなっている。また、同書にはラフ&制作過程の素材が収録されており、木村の創作過程を覗くことができるのもうれしい仕様だ。
「サブレ」は異世界からやってきたヘンテコな三人組を追いかけ、テレビの向こう側に迷い込んでしまった少年ラスクと愛犬サブレの冒険を描いたファンタジーストーリー。(編集部・福田麗)
「サブレ」は発売中 税込み価格: 1,575円 発行:飛鳥新社