真木蔵人、映画主演に「こんな売れ残りの役者に声をかけてくれて感謝しています」
3日、人気バイク漫画を実写化した映画『キリン POINT OF NO-RETURN!』の初日舞台あいさつが行われ、主演を務めた真木蔵人、亜矢乃、久保田悠来、高山猛久、夏木陽介、ライディング・アドバイザーの宮崎敬一郎氏、大鶴義丹監督が登壇。バイカーたちが多数駆け付けた会場で、熱い思いを語った。
映画『キリン POINT OF NO RETURN!』場面写真
俳優としても活躍中で、芸能界随一のバイクマニアと言われている大鶴がメガホンを取った本作。ポルシェ911との公道バトルなど、大迫力の映像シーンが見どころになっているが、主人公「キリン」を演じた真木は「こんな売れ残りの役者に声をかけてくれて……」と大鶴監督に感謝の意を述べる。
そんな真木だったが、最初にオファーを受けたときは「3.11の後で、映画どころではない」といったんは断ったという。でも「(原作の主人公・キリンと)年も一緒で、原作のファンだったので運命的なものを感じて引き受けました。コアなファンが多い作品なので、自分自身はなるべくドライに演じようと思いました。(監督と二人で)熱くなっていたら撮影が進まないですからね」と強い思いを内に秘めての撮影を振り返った。
キャスティングを含め、紆余(うよ)曲折を経て、誕生した本作。「実写不可能と言われていた作品ですが、20年以上、ずっと映画化したいと思っていました。僕自身が原作のファンなので(漫画の)世界観を大事にしました。リミットのない僕のわがままに付き合ってくれた関係者、作品を観てくれた方々に感謝しています」と1年半前に原作者の東本昌平氏に会ってから、初日までの時間を振り返り、感無量の表情を浮かべ、深々と頭を下げた。
本作は、東本昌平の人気バイク漫画を実写映画化。スピードの世界でしか「生」へのリアリズムを感じることができない主人公の葛藤や生き様を、刀、忍者、CB1100R、隼など、バイカーにはたまらない名車を交えて描いた人間物語だ。(磯部正和)
映画『キリン POINT OF NO-RETURN!』は池袋シネマ・ロサほかにて全国順次公開中