世界有数の現代美術館ロンドンのテート・モダンで寺山修司を特集 永遠のアバンギャルドと紹介
世界を代表する現代美術のミュージアムとして有名なロンドンのテート・モダンが寺山修司特集を組むことを発表した。テート・モダンは元発電所だった建物を利用した美術館で、大きな煙突がトレードマークになっている。セント・ポール大聖堂を対岸に見るテムズ川の南岸に位置し、観光名所でもある。
3月16日のオープニング・イベントは、寺山修司と三島由紀夫のトリックスターとしての役割に焦点をあてるもの。寺山が監督した短編映画『トマトケチャップ皇帝』と『ジャンケン戦争』の2本に、三島由紀夫が自身の同名小説から脚本を書き起こし、監督、主演、美術も務めた短編映画『憂国』の上映と、寺山と三島の会話を基にした「エロスはレジスタンスの基礎となりうるか?」と題されたライブ・パフォーマンスが予定されている。ほか、代表作の1つである映画『書を捨てよ町へ出よう』など1970年代から80年代にかけての寺山作品が、3月16、17、18日と23、24、25日の6日間、日替わりで上映される。
発表にあたり、永遠のアバンギャルドという言葉で紹介された寺山修司、その作品群が約40年の歳月を経た現代のイギリスでどう評価されるか、興味深いところだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)