石原慎太郎都知事、48年ぶりの映画出演!自書「青木ヶ原」映画化
作家で東京都知事・石原慎太郎の自書「青木ヶ原」の映画化(2013年春、劇場公開)が発表され、1965年公開の映画『異聞猿飛佐助』以来48年ぶりに石原が映画出演を果たすことが明らかになった。石原は本作で製作総指揮・原作・脚本を手掛け、数シーンだが都知事役で出演し、スクリーンを彩る。
映画『青木ヶ原』の原作は、石原の短編集「生死刻々」(文芸春秋)の一編「青木ヶ原」。山梨県の青木ヶ原樹海を舞台に男女の純愛を描いた物語だ。映画化について「怪談が大好き」と話す石原は、人間の強い情念の表れが怪談だとした上で「現代では報われにくい純愛」を描いたと神秘的なストーリーに触れた。
そして、監督を務める新城卓は、映画『秘祭』(1998年公開)、『俺は、君のためにこそ死ににいく』(2007年公開)に続いて石原と3回目のタッグを組み、「人と人の『きずな』の不思議さ、『命』の大切さを、映画というメディアを通してより多くの人々に伝えたい」という思いから、映画化へ至ったと経緯を説明した。出会った男女が恋に落ち、病という壁にのた打ち回りながらも、慈しみを忘れず最期の瞬間を迎えるさまにメッセージを込める。
キャストは勝野洋、前田亜季、矢柴俊博、ゴリ(ガレッジセール)、左とん平、津川雅彦ら。石原の次男・石原良純も出演する。忍野村の村議・松村(勝野)が、青木ヶ原の遺体一斉捜索で幽霊・滝本(矢柴)に導かれ彼の遺体を発見。これをきっかけに、若い女・純子(前田)と滝本の失踪が判明し、彼らの儚くも美しい純愛の軌跡が明らかになっていく。滝本と青木ヶ原で一緒に死んでいなかった純子は一体どこで何をしているのか? これが物語のキーポイントとなる。(編集部・小松芙未)
映画『青木ヶ原』は2013年春公開