レディー・ガガ、インドネシアの宗教リーダーから「過激な衣装は着ないで」と電話を受ける
6月にインドネシアでコンサート・ツアーを予定しているレディー・ガガに、インドネシアのイスラム教リーダーである、ウレマ評議会のアミダン議長から電話が入り、ステージで過激な衣装を身につけないよう求められた。
これまで、セクシー系や生肉ドレスのようなグロテスク衣装まで、過激で奇抜なファッションを披露してきたレディー・ガガ。一方インドネシアはアジアの中でも最多のイスラム教徒を抱える国であり、どんな衣装を身につけるのか、宗教家たちの間で心配されているよう。
英テレグラフ紙によると、アミダン議長は、「我々の文化や伝統的な価値観を尊重してほしいとお願いした。この国の多数がイスラム教徒で、彼女のように露出が多くセクシーな演出をすることは許容できない。もしも我々の要求を尊重してもらえないのなら、この国でのコンサートはキャンセルしていただきたい。我々の国のモラルや尊厳を壊さないでほしい」と語っている。
インドネシアの首都ジャカルタにあるコンサートのプロモーション会社は、ガガのチケットは3月始めから発売されて、すでに完売となっているという。この会社は、「今回のことについて、レディー・ガガのマネージメント・チームと話をし、ガガはどの国でコンサートをしても、その国を尊重するつもりだと言っていた。だが、(ガガが実際に何を身につけるか)全くわからない」と語っている。
インドネシアのほかにも、5月にコンサートを予定しているフィリピンでも似た問題が起きている。こちらはアジア最大のカトリック教国。若者の支援団体が、カトリックの規範や価値観の脅威となるとして、コンサートに行かないよう呼びかけているという。マニラに拠点を持つ団体「ユース・フォー・クライスト」は、コンサートの開催を許可したフィリピン政府に対し、「政府は、彼女のパフォーマンスが危険だと思ったら先に止めるべきでした」と批判している。(竹内エミコ)