『スター・ウォーズ』『スター・トレック』などの模型製作者に迫ったドキュメンタリーがプレミア上映
5月6日(現地時間)、ロンドンで開催されたSF映画の祭典・第11回SCI-FI-LONDONで、映画模型製作者の姿に迫ったドキュメンタリー映画『センス・オブ・スケール(原題) / Sense of Scale』のワールド・プレミアが行われた。
『スター・ウォーズ』『スター・トレック』の宇宙船や『ゴーストバスターズ』のゴーストたち、最近では『月に囚われた男』の月面基地などに携わった職人たちのインタビューから成る同ドキュメンタリー。彼らの活躍の場はSF映画にとどまらず、『タイタニック』のタイタニック号から『シザーハンズ』の街並みまで及び、模型製作者の職人技に支えられていた映画の幅広さに驚かされる。
仕事への彼らの愛着も、製作時のエピソードを語る口調からひしひしと伝わってくる。しかし現在では、模型で撮影されてもCG処理が加えられたり、模型が使われるとしてもCGの基としてだったりと、CGに出番を奪われつつあるという。
模型製作者を目指すも結果的にVFXアーティストになったという本作のバートン・ピアース監督は、CGに反対するわけではないとしながらも「僕は模型の“実際にそこにある”という感じが好きなんだ。いろいろなことがすごいスピードで変わってしまった。模型も使われなくなったわけじゃないけど、多くの部分がCGになってしまった」と古き良き時代を懐かしむように語った。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)