ヒッチコック監督がセクハラ…『鳥』主演女優が暴露
『裏窓』『めまい』などのサスペンス映画で知られる名匠アルフレッド・ヒッチコック監督にセクハラされていたと、映画『鳥』の主演女優ティッピー・ヘドレンが暴露した。
現在82歳のティッピーがセクハラ被害を告白したのは、『鳥』撮影中の二人の関係を描いたテレビ映画『ザ・ガール(原題) / The Girl』の制作発表会見でのこと。Mail Onlineによると、当時30代前半だったティッピーに対して、ヒッチコック監督はすでに60歳を過ぎていたが、監督は再三セクハラに及んだとのこと。さらにティッピーがそれを拒むと、嫌がらせをするようになり、最後には映画女優として働けないように圧力をかけたという。
事実、『鳥』『マーニー』というヒッチコック作品に主演したティッピーにその後数年、映画出演はない。会見で当時を振り返ったティッピーは「ヒッチコック監督はわたしのキャリアを破滅に追い込みましたが、わたしの人生を破滅させたわけではありません」とコメント。また、現在では同種のセクハラが裁判沙汰になることに触れ、「もし同じことが今起きていたら、わたしはとてもお金持ちになっていたでしょうね」とジョークを口にした。
『ザ・ガール(原題)』には、車の後部座席でヒッチコック監督がティッピーにキスを迫るシーンや、後に性的行為を求めたりする描写だけでなく、それらを拒否したティッピーにヒッチコック監督が嫌がらせを働く場面も含まれている。
『鳥』でゴールデン・グローブ賞を受賞したティッピーさんは、2年間の休止の後、女優としてのキャリアを再開。目立ったヒット作はないものの、現在に至るまで活動を続けている。また、娘のメラニー・グリフィスも女優になり、映画『ワーキング・ガール』ではアカデミー賞主演女優賞にノミネートされている。(編集部・福田麗)