ピーター・ジャクソン監督の新作『ホビット 思いがけない冒険』、最初に限定された映画館だけの上映を決定!
映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『キング・コング』などでおなじみのピーター・ジャクソン監督がメガホンを取った一秒48コマで撮影された新作『ホビット 思いがけない冒険』は、最初に限定された映画館だけで上映をすることを決めたことがVarietyや複数のメディアが伝えたことで明らかになった。
これは、同作を含めた3部作シリーズを手掛けているワーナー・ブラザースが明かしたもので、通常の映画は一秒24コマであるが、3D映画だとキャラクターのスピーディーな動きに対してコマ数が少ないため、フィルムシャダーというブレが生じるが、一方48コマで撮影するとスムーズでよりリアルな映像を駆使し、観客にも魅力的な作品になることを意図してピーター・ジャクソン監督は今作を撮影していた。
だが、4月にラスベガスで行われたCinemaConで、同作のテスト試写の映像が批評家などの間ではシャープすぎてファンタジー映画にはふさわしくないなど、思ったよりも評判が芳しくなかった。もっとも現在は、それも修正されてかなり素晴らしい出来になっているそうだが、あくまで最初に限定公開をして観客の反応を見てから、その後映画館の数を拡張していくようだ。
ただ、この限定公開の理由には、同作が4Kデジタル(ハイデフィニションTV配信の2倍の画素)、3D、しかも一秒48コマ対応の映画であるため、今のところ多くの映画館が同作の映像をしっかり映し出すシステムが整っていないことも問題で、大都市であっても対応できる映画館でしか公開できず、12月公開までの間に改善されることをを待っているようだ。話題作だけに多くの映画館で公開してより多くの人に観てほしいものだが、映画館の対応次第になりそうだ。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)
映画『ホビット 思いがけない冒険』は12月14日より丸の内ピカデリーほか全国公開
映画『ホビット ゆきて帰りし物語』は2014年7月18日より全国公開