イスラム預言者侮辱映画に出演の女優、プロデューサーを訴える「アドベンチャー映画だと思っていた」
イスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したとされ、中東での反米デモのきっかけとなったアメリカ映画『イノセンス・オブ・ムスリムズ(原題) / Innocence of Muslims』に出演した女優のシンディー・リー・ガルシアが、映画プロデューサーとYouTubeを訴えたことがわかった。HuffPost Entertainmentなど複数メディアが報じている。
シンディーは現地時間19日、ロサンゼルス高等裁判所にプロデューサーであるナクーラ・バスリー・ナクーラに対する訴状を提出。シンディーは、同作はもともと『デザート・ウォーリアー(原題) / Desert Warrior』というタイトルの歴史的なアラビア砂漠のアドベンチャー映画だったのにもかかわらず、出来上がった作品は「憎むべき反イスラム映画」になっており、そんな映画に自ら出演したようにされてしまったと主張している。
シンディーの代理人はE! Onlineに、「バスリー・ナクーラはシンディーにこれは古代エジプトの話だと言いました。彼女が渡された脚本にも宗教的な要素は一切出てきません」とコメント。同作がインターネット上にアップされてしまったために彼女の生活は一変し、家族までもが身の危険を感じているという。
シンディーは同時にYouTubeに対する訴状も提出し、同作をYouTubeから削除するように求めているとのこと。同作がきっかけとなったとされる中東の反米デモはいまだ収まる気配がなく、リビアではアメリカ大使ら4人が殺害されている。(編集部・市川遥)