フランソワ・オゾン監督、最優秀作品賞!スペインで開催中の第60回サンセバスチャン国際映画祭
スペインで開催中の第60回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門の受賞結果が、現地時間29日に発表された。最優秀作品賞にあたるゴールデン・シェル賞には、生徒が書く実録中流家庭小説にハマり、次第に彼に翻弄されていく高校教師の悲劇をコミカルに描いたフランソワ・オゾン監督『イン・ザ・ハウス(英題)/ IN THE HOUSE』(仏)が選ばれた。
オゾン監督は「原作がスペイン人作家の小説なので、スペインの映画祭で受賞できたことはうれしいです。さらに審査員の満場一致で選ばれたと聞き、光栄です」と最優秀脚本賞とのダブル受賞を喜んだ。
またこの日、米俳優ダスティン・ホフマンに生涯功労賞にあたる特別60回ドノスティア賞が授与された。審査員の一人であるアルゼンチン俳優リカルド・ダリンから記念のトロフィーが渡されると、会場はスタンディングオベーションに包まれた。授賞式後は、ホフマンの初監督『カルテット(英題) / QUARTET』が上映され、映画祭は幕を閉じた。
受賞結果は以下の通り。
【ゴールデン・シェル賞(最優秀作品賞)】
『イン・ザ・ハウス(英題) / IN THE HOUSE』(仏) フランソワ・オゾン監督
【審査員特別賞】
『スノーホワイト(英題) / SHOW WHITE』(スペイン・仏) パブロ・ベルヘール監督
【シルバー・シェル賞(最優秀監督賞)】
フェルナンド・トルエバ監督
『ジ・アーティスト・アンド・ザ・モデル(英題) / THE ARTIST AND THE MODEL』(スペイン)
【シルバー・シェル賞(最優秀俳優賞)】
ホセ・サクリスタン
『ザ・デッドマン・アンド・ビーイング・ハッピー(原題)/ THE DEAD AND BEING HAPPY』(スペイン・アルゼンチン・仏) ハビエル・レボージョ監督
●シルバー・シェル賞(最優秀女優賞)
マカレナ・ガルシア
『スノーホワイト(英題) / SNOW WHITE』(スペイン・仏)パブロ・ベルヘール監督
ケイティ・コサイン
『ホックスファイヤー(英題) /FOXFIRE』(仏・カナダ)ローラン・カンテ監督
●審査員賞 (最優秀撮影賞)
トゥラジ・アスラニー『サイの季節』(イラク・トルコ)バフマン・ゴバディ監督
●審査員賞(最優秀脚本賞)
フランソワ・オゾン 『イン・ザ・ハウス(英題) / IN THE HOUSE』(仏)
●審査員賞(高等技術貢献賞)
ジアド・ドゥエイリ監督
『ジ・アタック(原題) / THE ATTACK』(レバノン・仏・カタール・ベルギー)
●観客賞
『ザ・セッションズ(英題) / THE SESSIONS』(米国) ベン・リューイン監督
『ジ・エンジェルズ・シェア(英題) / THE ANGELS’ SHARE』(英・仏・ベルギー・イタリア) ケン・ローチ監督
●新人監督賞
『ドッグ・フィッシュ(英題) / DOG FISH』(チリ・仏・ドイツ) フェルナンド・グッゾーリ監督
(取材・文:中山治美)