北野武、絵本の発売が決定! 星出宇宙飛行士との交流から生まれたオリジナル作品
3日、新宿区大京町のポプラ社本社で「ひらけ宇宙 PROJECT 星出宇宙飛行士 宇宙からの絵本の読み聞かせイベント」が行われ、星出彰彦宇宙飛行士が、北野武が描き下ろした新作絵本を朗読した。
「ひらけ宇宙 PROJECT 星出宇宙飛行士 宇宙からの絵本の読み聞かせイベント」フォトギャラリー
星出宇宙飛行士は、7月15日から約4か月を国際宇宙ステーション(ISS)で過ごしてきた長期滞在搭乗員。本イベントは、星出宇宙飛行士が宇宙で絵本を朗読する姿を収録し、子どもたちに宇宙へ関心を寄せてもらうことを目的に開催された。この日朗読された絵本「ほしのはなし」は、星出宇宙飛行士と交流のある北野が今回のイベントのために描き下ろしたオリジナル作品となる。
スクリーンに映し出された星出宇宙飛行士は、「僕がこれから読む絵本のように、宇宙にはあなただけの星があるかもしれません。みなさんも自分だけの星を探してみませんか?」と呼びかけて、絵本の朗読を開始。スクリーンには北野が描いた星の絵などが次々と映し出され、子どもたちは食い入るように物語の世界に入り込んでいた。
同絵本は、主人公の少年が田舎の祖父に会いに行き、きらめく夜空を一緒に見上げながらそれぞれの星について教えてもらうというもの。「もしさみしいと感じたら、星を探しなさい」と諭す祖父の優しさ、温かさがじんわりと染み入る内容となっており、読み終えた星出宇宙飛行士は「非常にほのぼのとした感じになりました。あっさりしているように見えて、実はいろんな人とつながっているんだということを教えてくれていると思います」と感銘を受けた様子だった。
この日のイベントでは、同絵本がポプラ社から12月に発売されることも発表。子どもの理科離れ、科学離れが叫ばれている昨今であるが、子どもたちの間からは「流れ星がきれいだった」という声も。今回のイベントおよび北野の絵本が、子どもたちの夜空への関心を深める機会となることを期待したい。(取材・文:壬生智裕)
絵本「ほしのはなし」(絵・作/北野武)はポプラ社より12月中旬発売予定