歌手ノラ・ジョーンズの父で、ビートルズにも影響を与えた伝説のシタール奏者のラヴィ・シャンカールさんが死去
インド出身のミュージシャンで、シタール奏者のラヴィ・シャンカールさんが11日(火)にカリフォルニア州サンディエゴで92歳で亡くなっていたことが、彼のウェブサイトによって明らかになった。
ラヴィ・シャンカールさんが音楽を手掛けた映画『ガンジー』写真ギャラリー
ラヴィ・シャンカールさんは、1920年にインドで7人兄弟の末っ子として生まれ、兄達と共に舞踏団のダンサーとして欧米公演に参加していたが、帰国後にシタール奏者として活動を始め、後にインドの政府により文化使節のリーダーとして世界各国で演奏を披露した。ただ、彼の名を最も広く知らしめたのは、60年代からビートルズのメンバーの一人、ジョージ・ハリソンさんにシタールを教えたことで、その後のビートルズのサウンドにも影響を及ぼすことになった。
さらに、彼はインドの巨匠サタジット・レイ監督の映画のほか、映画『まごころを君に』やアカデミー賞作品賞を受賞したリチャード・アッテンボロー監督の映画『ガンジー』などでも音楽を手掛けていた。彼の娘には、同じくシタール奏者のアヌシュカー・シャンカール、ジャズ歌手のノラ・ジョーンズがいる。
ウッドストックやモントレー・ポップ・フェスティバルなどにも参加し、インド音楽の普及のために世界中で演奏し続けた功績は大きい。ご冥福をお祈り致します。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)