清純派・有森也実、イメージをかなぐり捨てた濡れ場挑戦!公開前日はよく眠れず…
映画『たとえば檸檬』の初日舞台あいさつが六本木シネマートにて行われ、主演の韓英恵、有森也実、内田春菊、室井滋、そして片嶋一貴監督が登壇した。
本作は、ゆがんだ愛と憎しみの間で依存し合う二組の母娘の姿を描くヒューマンドラマ。母親の娘に対する過干渉をテーマに、ゆがんだ母娘関係に悩まされながら生きる女性たちの姿を鮮烈なタッチで描き出していく。
主人公・カオリを演じた韓は『アジアの純真』に続く片嶋監督作品主演。母親の過度な干渉から逃れようとするヒロインについては「ずっとテンションの高い役で、そのハイテンションを維持し続けるのが大変でした」と語り、撮影を振り返った。
もう一方の主人公・香織を演じた有森は、問題を抱えた娘との対峙(たいじ)から境界性パーソナリティ障害に苦しむという難役に挑戦。それだけに思い入れも強いようで「昨日今日と興奮と不安が入り混じって眠れませんでした。今も夢の中にいるような感じです」と落ち着かない様子であいさつ。
大手企業の役員秘書という顔を持ちながら、引きこもりの娘を持つ性依存症という役であり、劇中では大胆な濡れ場も。今までの清純派をかなぐり捨てた体当たり演技なっており、有森は役づくりについて「いろいろ本を読んだり、舞台を観たり、できる限りのことをして臨みました」と充実感をにじませた。さらに「皆さんの心の中に残る映画だと思います」と映画の出来栄えにも自信をのぞかせていた。(取材・文:福住佐知子)
『たとえば檸檬』は六本木シネマートにて公開中