『ホビット』に『ロード・オブ・ザ・リング』のキャラクターが登場する理由…監督が明かす
映画『ホビット 思いがけない冒険』が公開されたピーター・ジャクソン監督が、本作に『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのキャラクターを再登場させた理由を明かした。
『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの60年前が舞台になった『ホビット 思いがけない冒険』。同じJ・R・R・トールキンの小説が原作になっているものの、両作に登場するキャラクターもいれば、片方にしか登場しないキャラクターもいる。例えばイライジャ・ウッドが演じる『ロード・オブ・ザ・リング』の主人公フロド・バギンズは、『ホビット』の原作には登場していない。
だが、ピーター・ジャクソン監督はフロドをはじめ、ガラドリエルなど、原作に登場していないキャラクターを『ホビット 思いがけない冒険』に登場させることを決断。そうした演出の意図についてジャクソン監督は「意図的だよ。『ロード・オブ・ザ・リング』を観ていても、原作を読んだことがない人は多いと思う。そういう人たちに、『ホビット』は『ロード・オブ・ザ・リング』の60年前が舞台だということを理解させたかったんだ」と説明する。
そうしたこともあり、ジャクソン監督は『ホビット 思いがけない冒険』から始まる3部作が、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作につながるような構成を目指しているとのこと。もともと原作では『ホビット』の方が子ども向けになっていたが、映画ではそうした軽みを再現する一方で、重厚な『ロード・オブ・ザ・リング』とのバランスも重視しているという。
『ホビット』は現在公開中の第1作に続き、来年12月には第2作『スマウグの荒らし場』が、2014年7月には完結編『ゆきて帰りし物語』が公開される。いったいジャクソン監督はどんな壮大な物語を描こうとしているのか。そうした点にも注目したい作品となっている。(編集部・福田麗)
映画『ホビット 思いがけない冒険』は公開中