俳優の声優挑戦について人気声優はどう思っている？『ベルセルク』岩永洋昭＆櫻井孝宏がガチ語り！
アニメの声優や洋画吹き替えを俳優が務めるのも珍しくなくなった中、アニメーション映画『ベルセルク 黄金時代篇』で主人公・ガッツの声優に抜てきされた岩永洋昭と同作に出演する櫻井孝宏が、俳優と声優の交流について語った。
俳優として活動していた岩永は『ベルセルク』で声優初挑戦。「経験もないのに、大きい作品の主演に選んでいただけたことがうれしい」という岩永について、声優を本職にする櫻井は「初めから完璧でした」と絶賛する。その理由は、意外にも「見た瞬間、『ガッツだ！』と思ったんです」と主人公・ガッツを思わせる岩永の外見だった。
「体格や骨格はリアリティーを生み出すための重要な要素です。身体的な特徴と声は比例していますから。極論ですが、僕がガッツをやろうと思ってもたぶん無理なんです」と明かした櫻井は、俳優の声優挑戦についても否定的な見方をしていない。「昔からあることですし、むしろ僕としてはそういう方がメインキャラクターをやることに意味があると思います。なぜかというと、皆さん、選ばれる魅力を持っているからです」と語る一方で、現在では声優が俳優や歌手としての活動に進出していることを引き合いに出し、「お互いにいい方向に作用していくといい」と交流には積極的な様子だ。
また岩永にとっても、本職の声優に囲まれたアフレコ現場は刺激的なものだった。櫻井の収録に同席する機会があったといい「声を入れているところを、本当に見入ってしまいました」と一流の技を肌で感じた。「声優というのは、これまで自分が続けて、そして積み上げてきたものではないですから」と遠慮がちだったが、「おこがましいですけど、これからも声のお仕事は続けていきたいと思いました」と本作の経験は今後のキャリアにも影響を与えることになりそうだ。
そんな岩永に、櫻井が「ただし、劇場版とウィークリーのアニメでは関わり方が違ってくるので、そこは戸惑われるかもしれませんね。収録環境がシビアになるので」と声優としてのプライドをのぞかせる一幕も。二人が初共演を果たした同シリーズは第3部の『降臨』をもって一応の完結を見ることになるが、本作は長大な原作を全て映像化する＜ベルセルク・サーガプロジェクト＞の第1弾。岩永と櫻井が再びガッツとグリフィスとして巡り合う日はそう遠くないのかもしれない。（編集部・福田麗）
映画『ベルセルク 黄金時代篇III 降臨』は2月1日より全国公開