2012年最もトホホなサイテー映画が決定!まさかのあの超大作がアワードに!-映画秘宝
映画専門誌「映画秘宝」が、その年最もトホホでサイテーだった映画を選出する「2012年度HIHOはくさいアワード」を発表した。世界中の映画ファンを熱狂させた人気シリーズの最終章に、「最もつまらない映画」としてまさかの鉄槌を下している。
監督や俳優、作家などによる「期待して観たらガッカリした映画たち」への投票で決定するサイテー映画賞「HIHO はくさいアワード」。今年は昨年を超える120名以上の映画フリークが集まり、規模も毒舌ぶりも「日本最大規模」のランキングとなった。
そんな今年の「はくさいアワード」に輝いたのは、『ダークナイト ライジング』。クリストファー・ノーラン監督の新「バットマン」シリーズ最終章にして、2008年のベストワン作品『ダークナイト』に続く一本として期待されたが、「作劇上の“穴”が多すぎましたね」(轟夕起夫)「数えきれないほどの大穴や信じがたいガサツさに驚かされた」(深町秋生)など、ツッコミどころ満載の作劇に落胆した選者が続出。前作の完成度の高さも低評価に拍車を掛けたようだ。
続く2位は『プロメテウス』。リドリー・スコット監督が、自身の代表作『エイリアン』を基に制作したSF大作として注目されたが、「一番期待していたのに、あれはなんですか?」(青井邦夫)「ツッコミどころありすぎの脚本が残念だ」(佐々木寿)など、こちらも脚本の不出来にガッカリした声が多かった。この2作と『エクスペンダブルズ2』をトホホに挙げた、町山智浩による「まさにトホホ。とにかく期待しすぎた。どれも話がガタガタ」という言葉が、この結果を象徴している。3位には『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が入った。
また洋画だけでなく、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』はじめ邦画作品もランクイン。「邦画全般」をトホホに挙げた高橋ヨシキが、邦画界に向けた「既に手遅れなのかもしれないとすら思う」という言葉が印象的だ。ベストムービーには、インドネシアの格闘術シラットによる迫力のアクションがさく裂する『ザ・レイド』が選ばれた。(編集者・入倉功一)
脱力! 映画秘宝トホホテン「2012年度 HIHO はくさいアワード」は以下のとおり。
1位『ダークナイト ライジング』
2位『プロメテウス』
3位『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
3位『ハンガー・ゲーム』
5位『ボーン・レガシー』
6位『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』
7位『映画 ひみつのアッコちゃん』
7位『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
7位『ヘルタースケルター』
9位『アメイジング・スパイダーマン』
以下、11位『貞子3D』『ロボジー』『バトルシップ』
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