田中麗奈、演じながら泣いてしまいそうだった…緊張のドラマ出演を振り返る
NHK BSプレミアムで放映予定の新ドラマ「ラスト・ディナー」の初回完成試写会が開かれ、女優の田中麗奈、シンガーの平原綾香、脚本家の大森美香が本作の見どころを語った。それぞれ、演じて涙、歌って涙、観て涙したといい、互いの仕事に刺激を受けている様子だった。
同作は、運命に翻弄(ほんろう)され、別離を経験した2人が、時空を超えた不思議なレストランで一夜限りの再会を果たすというストーリー。1話完結の全8話のシリーズで、毎回異なる主演2人が、さまざまな人生模様を味わい深く演じる。岩松了、大森美香、岩井秀人といった実力派脚本家が参加しているのも魅力の一つだ。
第1夜「また逢える日」を主演した田中麗奈は、突然姿を消した恋人を待ち続ける女性、ユカを演じた。「場面転換のない設定で、まるで舞台をやっている感覚。脚本の言葉を大切にしようとすごい緊張でした。相手役の山本耕史さんと演じながら、自分でいつ泣いてしまうか予測がつかないほど入り込んだ」とのこと。
また、平原は、レストラン専属の歌手役でレギュラー出演。ストーリーを象徴する楽曲を歌い上げるという重要な役どころを果たしており、MISIA「Everything」(第1話)、小田和正「たしかなこと」(第2話)、中島みゆき「糸」(第7夜)、荒井由実「朝陽の中で微笑んで」(第8夜)など、いずれも心に残る名曲をカバー。「描かれたドラマが濃くて、自分も人生を懸けて歌わなければと思った。主人公の真意を歌で語るようなところがあって、わたしも泣きながら歌った」と明かしていた。
エグゼクティブ・ディレクターの片岡敬司氏は「女優さんや俳優さんの泣き顔と涙は見どころのひとつです。いつ涙がこぼれるかわからない、そんな真剣勝負の撮影でした」と総括。別れと出会いが交錯する春という季節にふさわしい、泣けるドラマになりそうだ。(取材/岸田智)
「ラスト・ディナー」は3月9日より毎週土曜夜11時15分から44分までNHK BSプレミアムにて放送(全8回)