ブラマヨ吉田、ベルリン映画祭招待監督は高校の同級生だった!
映画『チチを撮りに』の公開記念トークショーが19日、上映館の新宿武蔵野館で行われ、高校の同級生である中野量太監督とブラックマヨネーズの吉田敬が21年ぶりに再会、爆笑の旧友トークを繰り広げた。
長年音信不通だった父の最期を写真に撮ってくるよう母から頼まれた姉妹の姿を描いた本作は、第63回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門に正式招待され、1,000人以上の観客から、鳴り止まぬ拍手を受けたことも話題の作品。そんな本作の上映前に行われたこの日のトークショーでは、気鋭の監督に躍り出た感のある中野監督と吉田との意外な関係が明かされた。
吉田いわく中野監督は、高校当時「イケてる」グループに所属していたといい、陰気グループ所属の吉田とは顔見知り程度だったという。しかし、自身が「勝負の作品」と語る本作の公開に向け、吉田にチラシ用にコメントをもらおうと、中野監督がコンタクトを取ったのが今回の再会のきっかけになった。
そんな旧友からの連絡について吉田は、「最初はめちゃくちゃだるいなと思いましたよ」と正直にコメント。「だって危険じゃないですか。映画だっておもんないかもしれないし。むしろその匂いが濃厚。俺は『ハリー・ポッター』でさえ観てないんだから」と述懐する。しかし、実際に映画を鑑賞した感想を吉田は「おいおい、俺(でも)泣くんかいと思って。しかも一緒に観に来たやつは、中野君と全然関係ないのに俺より泣いている。すごいな、頑張ってるのは俺だけじゃないんだなと思ったので、すぐにコメントを送りました。全然しんどくなかった」とその経緯を明かす。
そんな吉田がチラシに寄せたコメントとは、「高校の同級生が撮った映画。悪くは書き辛い。でも中野くんありがとう。頑張って面白いと言える! 泣いた」というものだった。そのほか旧友ならではの爆笑トークが続いたこの日のイベント。最後に中野監督が「今日は話ができてうれしかった。同じ表現する立場としていつか一緒にしゃべりたいと思っていました。吉田君、今日はどうもありがとう。これからもよろしく」と切り出すと、二人は固く握手を交わした。(取材・文:壬生智裕)
映画『チチを撮りに』は新宿武蔵野館にて公開中