なぜ『スパイダーマン4』の製作が頓挫したか…サム・ライミ監督が語る
映画『スパイダーマン』3部作でメガホンを取ったサム・ライミ監督がVultureのインタビューに応じ、なぜ4作目が実現しなかったかを自身の口から語った。2010年当時、すでにプリプロダクションとキャスティングを始めていた『スパイダーマン4』の企画が頓挫した理由としては、ライミ監督とソニー・ピクチャーズの対立が挙げられていた。
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ライミ監督は計画が中止となったことについて「とても友好的な別れで、ドラマチックなことなんてなかったよ。会社が設定した締め切りまでに、僕が自分で納得できる物語を作れなかっただけなんだ」とコメント。当時を振り返り「ソニーには『僕は素晴らしい映画以外作りたくないので、この映画は作らない方がいいと思います。だからあなた方が計画しているリブート版をどうぞ進めてください』って言ったよ」と明かした。
ライミ監督の発言に対しソニーの共同会長エイミー・パスカルからは「スタジオのお金を無駄にしないでくれてありがとう。あなたの親切に感謝します」という言葉が返ってきたとのこと。「だから僕らは別れることになったんだ。僕らはファンと『スパイダーマン』、そしてソニー・スタジオにとって一番いいことをしたんだよ」と説明した。
「『スパイダーマン3』には全然納得がいかなかったから、『スパイダーマン4』を作って、シリーズ最高傑作にしたかった」と語るなど今でも少し残念なようだが、「でも僕が脚本を完成することができなかったから、僕自身の責任だよ」ときっぱり言い切ったライミ監督。4作目ではアン・ハサウェイがフェリシア・ハーディ(ブラックキャット)を演じる予定だったことも認め「オーディションでは素晴らしかった」と語っている。
日本では8日より公開のライミ監督最新作『オズ はじまりの戦い』は、Varietyによるとすでに続編の企画が進行中とのこと。ちなみリブート版である『アメイジング・スパイダーマン』の第2弾の撮影は2月からニューヨークで始まっており、全米公開は2014年5月2日を予定している。(編集部・市川遥)