浅野忠信&二階堂ふみ、直木賞「私の男」映画化で共演!原作者も納得のキャスティング!
桜庭一樹の直木賞受賞作を映画化した『私の男』(熊切和嘉監督、2014年公開予定)で、浅野忠信と二階堂ふみが禁断の愛に挑むことが明らかになった。浅野は「自分にしかできない役だと思いました。 今の自分のキャリアをぶつけるには最高な役だと思います 」と、二階堂も「運命の役だと思いました」と語っており、それぞれ役柄への思い入れの深さをうかがわせている。
原作は、第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の小説。天災で孤児となった少女・花と、彼女を引き取ることになった遠縁の男・腐野淳悟の禁断の愛を描いた作品だ。そのショッキングな内容は発表時に大きな議論を巻き起こしており、もともと原作のファンだったという二階堂が「映像化は不可能と思っていました」と振り返るほど。それを『海炭市叙景』の熊切監督が満を持して映画化する。今回のキャスティングには原作者・桜庭も「さまざまな映画で素晴らしい姿を見てきた役者さんたちなので、とてもうれしく思いました。この映画でしか目撃できない花と淳悟の姿を、わたしも心から楽しみにしています」と期待を寄せている。
すでに撮影はスタートしており、今年1月、2月には紋別、ウトロでロケを敢行している。主演の浅野は「慣れない寒さはありましたが、それが逆に役にも生かされていると思います。 北海道の持つ不思議な力をいつも感じていますが、今回は流氷などの触れたことのない北海道に触れ感動しました」と手応えを感じている様子。「(撮影は)まだまだ始まったばかりですが、ある感触は得ています。この感触をみんなで大切にして最後まで諦めず粘り強く追求して行きたいと思います」と長期にわたる撮影にも意欲をのぞかせている。
熊切監督も並々ならぬ意気込みを見せており、「本質的なところでその役柄として信じ切れるかどうか、というのは言わずもがな、今回の作品は季節を分けての長期撮影、そして、内容が内容なだけに、俳優に絶対に恥をかかせてはいけない、最後まで心中する覚悟で愛し続けることができるか。大げさに言うと、そんなことを考えました」と述懐。「日々、すてきな共犯関係を築いています」と撮影半ばの心境を明かした。
また、作品のキーパーソンである淳悟と花の親戚・大塩にふんするのは藤竜也。そのほか、冬編の共演者に警察官・田岡役でモロ師岡、淳悟の彼女・小町役で河井青葉、花の同級生・暁役で太賀、彰子役で相楽樹らが出演。春編のキャストについては近日中に発表される。(編集部・福田麗)
映画『私の男』は2014年公開予定