映画評論家ロジャー・エバートさんが死去 70歳 ピューリッツァー賞、ハリウッドの星を獲得
映画評論家のロジャー・エバートさんが現地時間4日、がんのため死去した。70歳。地元紙Chicago Sun-Timesが伝えた。46年にわたって同紙に映画評を執筆していたロジャーさんは、アメリカで最も影響力を持つ評論家として知られており、2005年には映画評論家として初めてハリウッド・ウオーク・オブ・フェームの星に名前が刻まれている。
ロジャーさんは2002年に甲状腺ならびに唾液腺がんと診断されており、2006年には下あごを切除。そのためしゃべることや食べることができなくなっていた。だが映画評論家としての活動は積極的に行っており、死去の直前まで仕事をしていたという。死の2日前、今月2日には自身のブログでがんが再発したことを告白していた。
1967年に映画評論家としてのキャリアをスタートさせたロジャーさんは、1975年に映画評論家として初めてピュリツァー賞を受賞。前後して映画レビュー番組をスタートさせ、番組内で披露した「サムズ・アップ(親指を立てる、オススメするというサイン)」「サムズ・ダウン(親指を下げる、オススメしないというサイン)」は映画の興行に大きな影響を与えるといわれるなど、アメリカで最も有名かつ影響力のある映画評論家として知られていた。
近年は自身のオフィシャルサイトを立ち上げ、そこで映画評を公開していた。ブログによると昨年は生涯最高となる306本の評論を書いたといい、今後も仕事を続ける意欲を見せていた。(編集部・福田麗)