なぜ、少女は脱がされなければならなかったのか?実話を基にした問題作、予告編が公開!
アメリカのマクドナルドで少女が裸にされた衝撃の実話を基にした映画『コンプライアンス 服従の心理』の日本版予告編が公開され、信じられないような本当の話である本作のストーリーの一端が明かされた。
1本の電話で少女が裸にされた……というだけでなく、大手ファーストフード店が訴えられたこと、さらには賠償額が日本円に換算して6億円に上ったことで全米の話題をさらった事件を基にした本作。今回公開された予告編では、店員の少女が盗みのぬれぎぬを着せられるまでの一連の流れが収められており、そこから浮かび上がってくるのは人間の存在こそが一番のホラーであるという真理だ。
「マニュアル厳守」「全て指示に従います」「職務を果たしているだけです」……予告編に出てくる言葉はそんなものばかり。警官と名乗る人物からの指示に従うファーストフード店のマネージャーは、あくまで使命感に突き動かされているだけで、そこには悪意のかけらもない。だが、彼女の責任感あふれる行動の一つ一つが、無実の少女を裸にし、最後には性的行為を強要するにまで至るのだ。
サンダンス映画祭を皮切りに世界各地の映画祭で上映され、アメリカの有力カルチャー誌が選ぶベスト映画にもランクインを果たした本作。善悪の判断を超え、権威に服従してしまうという人間の本質に迫ったストーリーはスリリングであり、凡百のホラー映画など及びもつかない恐怖を観客に与えてくれるはず。予告編を見るだけでも、そうした本作のすごみは十分に伝わってくる。(編集部・福田麗)
映画『コンプライアンス 服従の心理』は6月29日より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開