是枝裕和&三池崇史作品が強豪に立ち向かう!第66回カンヌ国際映画祭コンペ部門ラインナップ発表!
第66回カンヌ国際映画祭
66回目を迎えるカンヌ国際映画祭コンペティション部門のラインナップが18日に発表された。日本からは是枝裕和監督最新作『そして父になる』と、三池崇史監督作『藁の楯 わらのたて』が長編コンペティション部門に選出されている。
『そして父になる』に主演する福山雅治は、これまで国際映画祭に参加した経験はなく、「聞けば聞くほど凄いことすぎまして。情けないことに、自分という人間はキャパシティーを越えたことが、起こると逆にピンとこないものなんだなと、妙な実感をしております」と戸惑いながらも「とはいえ、心からうれしく光栄に思っております」と喜びを明かす。
福山のカンヌ訪問が決定した場合、俳優としては海外映画祭初参加。映画祭時期がドラマ撮影と重なる福山は、それでも「俳優人生においてこんな大舞台に行ける機会は二度とないかもしれない」と参加する意向。また是枝監督は、最高の舞台における上映に「産まれたばかりのこの映画がどんなふうにあの場所で受け止められるのか? カンヌを出発点にどこまで遠く世界を旅出来るのか? 今は期待と不安と半々ですが、福山さん始め、スタッフキャストと一緒にその一歩目をきちんと見届けて来たいと思います」と語っている。
さらに同じ日本勢でコンペを争うのが『藁の楯 わらのたて』。主演の大沢たかおは、「世界中の映画の中から選ばれた事を光栄に思います」と喜びのコメント。また「正直申しますと意外です」という三池監督も「それだけに大感動です。だから、いい気になってレッドカーペットを歩いてこようと思います」と語ると、今回の参加がいい宣伝になればと明かし「わたしはそんな小さい男です。しかし、小さいからこそ生み出せる映画がある。カンヌはそれを見逃さなかった。凄い映画祭だと思います。ありがとうカンヌ」と感謝のメッセージ。主題歌を提供した氷室京介も祝福と共に「大変光栄なことで嬉しく思います」と言葉を寄せている。
とはいえ、19作品がしのぎをけずるカンヌは、今年も強豪ぞろい。スティーヴン・ソダーバーグ監督にロマン・ポランスキー監督など、最高賞パルム・ドール経験者も名を連ねており、日本勢がどこまで受賞に食い込めるかにも注目したい。また授賞式のもようは、ムービープラスで日本独占生中継される。(西村重人)
第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門は以下の通り
是枝裕和監督『そして父になる』
三池崇史監督『藁の楯 わらのたて』
ニコラス・ウィンディング・レフン監督『オンリー・ゴッド・フォーギブ(原題) / Only God Forgives』
アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督『ボーグマン(原題) / Borgman』
パオロ・ソレンティーノ監督『ザ・グレート・ビューティー(英題) / THE GREAT BEAUTY』
スティーヴン・ソダーバーグ監督『ビハインド・ザ・キャンデラブラ(原題) / Behind the Candelabra』
ロマン・ポランスキー監督『ヴィーナス・イン・ファー(原題) / Venus in Fur』
アレクサンダー・ペイン監督『ネブラスカ(原題) / Nebraska』
フランソワ・オゾン監督『Jeune et jolie(原題)』
アブデラティフ・クシシュ監督『LA VIE D’ADELE(原題)』
ジャ・ジャンクー監督『ア・タッチ・オブ・シン(英題) / A TOUCH OF SIN』
マハマト=サレ・ハルーン監督『グリグリス(原題) / Grisgris』
ジェームズ・グレイ監督『ジ・イミグラント(原題) / The Immigrant』
アスガー・ファルハディ監督『ザ・パスト(英題) / The Past』
アマト・エスカランテ監督『ヘリ(原題) / Heli』
アルノー・デプレシャン監督『サイコセラピー・オブ・ア・プレインズ・インディアン(英題) / PSYCHOTHERAPY OF A PLAINS INDIAN』
Arnaud des Pallieres監督『マイケル・コールハーゼ(原題) / Michael Kohlhaas』
ジョエル・コーエン監督・イーサン・コーエン監督『インサイド・ルウェイン・デイヴィス(原題) / Inside Llewyn Davis』
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ監督『Un chateau en Italie(原題)』