「かいじゅうたちのいるところ」の続編を出版しようとしたイラストレーターたちにストップ
スパイク・ジョーンズ監督により映画化もされたモーリス・センダック著の絵本「かいじゅうたちのいるところ」の続編の出版にストップがかけられたという。
イギリスのイラストレーター、ジェフリー・O・トッドとリッチ・バーナーは、「かいじゅうたちのいるところ」の続編となる「バック・トゥ・ザ・ワイルド / Back to the Wild」を出版しようと計画。クラウドファンディングサイトKickstarterで費用を募ったところ、原作の出版社であるハーパーコリンズが、無許可で続編を出版することは遺産管理者が有する二次創作の権利を侵害するものだとして、Kickstarterに通告を出したとMediabistro.comは報じている。
昨年亡くなったセンダック氏は生前、続編について、「『最初の本が大ヒットしたのになぜ続編を描かないんだ?』と聞く奴らがいるが、みな地獄へ落ちてしまえ。失せろ。わたしはそんなことはしない」と頑なに続編を書くことを拒否したことで知られる。
ジェフリーとリッチは、30歳代になり娘もいるマックスとかいじゅうたちのその後を描こうと2万5,000ポンド(約350万円)を目標に出版費用を募り、694ポンド(約9万7,000円)が集まったところで止められてしまったという。
Kickstarterのサイトには「同プロジェクトは知的所有権論争の対象となっているため、現在はアクセスできません。このプロジェクトに興味がある方は後ほどアクセスしてみてください」と書かれているが、ファンドの集まり具合などのグラフにはプロジェクトはキャンセルされたと赤い字で表記されている。(澤田理沙)