夏菜、ロングヘアに変身!
女優・夏菜が公演初日となる13日、都内で出演舞台「ぬるい毒」の公開稽古を行い、役柄のロングヘア姿を披露した。普段はボーイッシュなショートヘアの夏菜だが、ストレートのロングヘアも新鮮な印象を放っている。
本作が2度目の舞台となる夏菜は、うそつきで誠意のかけらもない謎の男に魅了され、彼に認められることを夢みる熊田を演じる。役づくりについて「熊田は一筋縄ではいかないところが多い。わたしはイノシシのようなタイプなんで、今でも悩んでいます」と明かした夏菜。イノシシと自分を評した彼女に対して、脚本・演出を担当する吉田大八監督から「初めて聞いた、どんなタイプ?」と突っ込まれると、「直進的って意味。猪突猛進なんです」と答え、周囲の笑いを誘った。
さらに夏菜は、舞台のタイトルにちなんで、最近吐いた「毒」を聞かれると、「親子げんかでお母さんにひどいことを言いました」と苦笑い。実際に吐いた言葉については「それは言えない!」と隠したものの、けんかの理由は「この舞台に来るか来ないか」とのこと。仲直りのきっかけに「ママ、昨日はひどいこと言ってごめんなさい。舞台を観に来てね」とメッセージを送っていた。
本作のキャッチコピーは「私のすべては、23歳で決まる」。現在、24歳の夏菜だが、夏菜が今、思う「人生は何歳で決まるか」は「30歳」と話す。「フランス語はしゃべれていたいという野望がある」と30歳の自分を想像するも、なぜフランス語なのかについては「わからない」と天然ぶりを発揮した。
共演の池松壮亮は、舞台稽古を1か月半重ねてきた夏菜の印象について「まだ、いまいち何を考えているのかわからないところが面白い」と語る。「よくわからないところで笑う」と、まだまだ夏菜をつかみきれていない様子だった。
本作は、映画『桐島、部活やめるってよ』(2012)で第36回日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞などを受賞した吉田監督が、本谷有希子の同名小説を舞台化した作品。吉田監督にとって、初めての舞台演出・脚本となる。劇中で披露される夏菜と池松のキスシーンについて「ものすごい雰囲気ですよ」と吉田監督は自信たっぷり。「キスっていっても何種類かある。若い男女の話ですから、それ相応にありますよ!」と期待を持たせた。(取材・文:嶋田真己)
舞台「ぬるい毒」は紀伊國屋ホールにて公演中(9月26日まで全15公演を予定)