観客賞は韓国映画『レッド・ファミリー』が受賞!長編デビュー作での快挙
第26回東京国際映画祭
25日、第26回東京国際映画祭にてコンペティション観客賞が発表され、韓国映画『レッド・ファミリー』が受賞した。同日にTOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた授賞式には、イ・ジュヒョン監督、出演者のキム・ユミ、パク・ソヨンが出席し、受賞の喜びを語った。
今年の観客賞は韓国映画『レッド・ファミリー』!授賞式フォトギャラリー
コンペティション部門に出品された15作を対象に、一般観客から最も支持を得た作品に与えられる同賞。『レッド・ファミリー』は第69回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『嘆きのピエタ』のキム・ギドク監督が原案を手掛けたドラマ作品で、韓国に暮らす北朝鮮のスパイチームを待ち構える出来事を描いている。
本作が長編第1作となるイ監督は「胸が詰まっております。アリガトウゴザイマス」と感謝を口にすると、「初めてキム・ギドク監督から脚本をもらったとき、この深いメッセージを伝えることができるかと不安でした」と第1作ならではのプレッシャーを吐露。だが、スタッフやキャストの協力もあってそれを乗り越えたことを明かすと、「熱い情熱、燃え上がる胸の鼓動がちゃんと伝わる映画になった結果、観客賞を受賞できたのだと思います」と作品の仕上がりへの自信をうかがわせた。
また、本作では朝鮮半島の南北問題がテーマになっており、主演のキムは「南北の理念を表現していますが、その一方で、愛、そして『赦(ゆる)し』がテーマになっているとも思います。そういった意味で、この作品で観客とちゃんとつながることができたのは演技したものとして、とてもうれしく思います」と喜びを表現した。
今月17日に開幕して以降、多くの上映・イベントが行われた同映画祭も本日が最終日。最高賞にあたる「東京 サクラ グランプリ」をはじめとする各賞は本日夜に行われるクロージングセレモニーにて発表される。(編集部・福田麗)
第26回東京国際映画祭は10月25日まで六本木ヒルズをメイン会場に開催中