ポン・ジュノに園子温!玉木宏が明かす、女性にはおススメしにくい映画の好み
東京駅を舞台に、10人の男女それぞれの愛を描くラブストーリー『すべては君に逢えたから』に出演した玉木宏が、映画好きの主人公の設定を語る中で、自身の意外な映画の趣味を明かした。クリスマスの東京を舞台にしたこのハートウオーミングな群像劇は、2014年に開業100周年を迎える東京駅で撮影が行われたことも話題の一つだ。
玉木が出演しているのは冒頭と締めを飾るエピソードで、一組の男女が出逢って恋愛が始まるまでの時間を描いた「イヴの恋人」。過去の苦い経験から、近づいてくる女性は皆金目当てという偏見を持つ、ウェブデザイン会社の若き社長を好演している。
ワーカホリックである和樹の唯一の息抜きは、映画のDVDを観ること。だが自身のプライベートでは俳優という職業柄、映画を純粋な趣味として楽しむことは難しいと語る。「常に“勉強”している感覚があるんです。“このシーンをワンカットで撮るのはどれだけ大変だろう!”などと考えてしまって……」という言葉からは、演じることに対するストイックな姿勢がうかがえる。
劇中では女性秘書がレンタル店で借りてくる作品のチョイスが物語の重要なカギを握るのだが、玉木個人の映画の好みはというと……? 「ポン・ジュノやラリー・クラーク、園子温監督の作品が好きです。人間の本質的な部分が生々しくリアルに描かれていて、観る人に強烈なメッセージを投げ掛ける作品に惹(ひ)かれますね。その意味で、僕の好みの映画はちょっとハードなので、女性にはお薦めしにくいですね(笑)」と言うそのギャップもまた大きな魅力に違いない。(取材・文:那須千里)
映画『すべては君に逢えたから』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中