オスカーに追い風!『風立ちぬ』がアニメーション映画賞を受賞!-ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞2013
現地時間4日、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞2013が発表され、宮崎駿監督の映画『風立ちぬ』がアニメーション映画賞を受賞した。
同賞は、映画の普及促進を行う団体としては現存最古の歴史を持つナショナル・ボード・オブ・レビューがその年に公開された優秀な作品・俳優を選ぶ映画賞。宮崎監督の作品がアニメーション映画賞を受賞するのは、2001年の『千と千尋の神隠し』以来、12年ぶり2度目となる。
同作は、先日発表された第80回ニューヨーク映画批評家協会賞でもアニメーション賞を受賞したばかり。アカデミー賞に長編アニメ賞が設立された2001年以降、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞とニューヨーク映画批評家協会賞をW受賞した作品は『千と千尋の神隠し』『Mr.インクレディブル』『ウォーリー』の3作しかなく、いずれもその年のアカデミー賞で長編アニメ賞を受賞している。『風立ちぬ』は今回の受賞で、一気にアカデミー賞の最有力候補に躍り出たといえそうだ。
今年のナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では、対話型コンピューターと人間の関係を描いたスパイク・ジョーンズ監督の新作『ハー(原題)』が作品賞と監督賞をW受賞。また、世界中で大ヒットを記録している『ゼロ・グラビティ』が先鋭的な撮影技術に与えられるクリエイティブ・イノベーション・イン・フィルムメイキング賞を受賞している。
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞2013の受賞結果は以下の通り。
作品賞:『ハー(原題) / Her』
監督賞:スパイク・ジョーンズ『ハー(原題)』
男優賞:ブルース・ダーン『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
女優賞:エマ・トンプソン『ウォルト・ディズニーの約束』
助演男優賞:ウィル・フォーテ『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
助演女優賞:オクタヴィア・スペンサー『フルートヴェイル・ステーション(原題) / Fruitvale Station』
脚本賞:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン『インサイド・ルーウィン・デイヴィス(原題) / Inside Llewyn Davis』
脚色賞:テレンス・ウィンター『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
アニメーション映画賞:『風立ちぬ』
ブレイクスルー・パフォーマンス賞:マイケル・B・ジョーダン『フルートヴェイル・ステーション(原題)』、アデル・エグザルコプロス『アデル、ブルーは熱い色』
新人監督賞:ライアン・クーグラー『フルートヴェイル・ステーション(原題)』
外国語映画賞:『ザ・パスト(原題) / The Past』
ドキュメンタリー賞:『物語る私たち』
ウィリアム・K・エバーソン・フィルム・ヒストリー賞:ジョージ・スティーヴンス・Jr
アンサンブル賞:『プリズナーズ』
スポットライト賞:マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオの長年のタッグに対して
NBRフリーダム・オブ・エクスプレッション賞:『少女は自転車にのって』
クリエイティブ・イノベーション・イン・フィルムメイキング賞:『ゼロ・グラビティ』
(編集部・福田麗)